【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
愛知県農業総合試験場は、ムギ類(小麦、六条大麦)に赤かび病が県内全域で多発のおそれがあるとして、4月25日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
愛知県農業総合試験場によると、4月下旬に県内ムギほ場の巡回調査を実施したところ、例年と比較して早い4月22日に赤かび病の初発を確認した。感染に好適な気象条件であった日とコムギが感染しやすい生育ステージ(開花期から10日間)が重なっていることから、前年の2023年と同様に今年も感染リスクは高いと考えられる。
名古屋地方気象台4月25日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は高く、降水量はほぼ平年並の見込みだが、同1週間予報では、曇や雨と予想される日が多く、今後もムギ類赤かび病の感染に好適な気象条件となる可能性が高い。
前年5月下旬の巡回調査での赤かび病の発生穂率は、過去10年で2番目に高く、一次伝染源となる越年した病原菌の量は多いと考えられる。また、前々年の2022年の調査では、発生穂率が過去10年で最も高く、近年発生が多い傾向。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇開花期防除から7~10日後の2回目の防除を実施していない場合は、表を参考に薬剤散布を行う。
〇さらに、ほ場における本病の発生状況を確認し、必要に応じて追加防除を行う。
〇耐性菌の発生を防ぐため、DMI系統の薬剤の連用は避ける(FRACコード:3)。
◎かび毒について
同病原菌は、感染したムギの品質低下や減収の原因になるだけではなく、デオキシニバレノール(DON)やニバレノール(NIV)等のかび毒を発生させることがある。このため、麦類の生産段階(栽培、乾燥調製、貯蔵)において、赤かび病防除、赤かび病被害粒の選別等により、かび毒汚染の防止、低減を図ることが重要。詳しくは、農林水産省が公開している「麦類のデオキシニバレノール、ニバレノール汚染の予防及び低減のための指針(2023年3月14日公表)を参考とする。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(174)食料・農業・農村基本計画(16)食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する目標2025年12月27日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(91)ビスグアニジン【防除学習帖】第330回2025年12月27日 -
農薬の正しい使い方(64)生化学的選択性【今さら聞けない営農情報】第330回2025年12月27日 -
世界が認めたイタリア料理【イタリア通信】2025年12月27日 -
【特殊報】キュウリ黒点根腐病 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【特殊報】ウメ、モモ、スモモにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 高知県2025年12月26日 -
【注意報】トマト黄化葉巻病 冬春トマト栽培地域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2025年12月26日 -
バイオマス発電使った大型植物工場行き詰まり 株式会社サラが民事再生 膨れるコスト、資金調達に課題2025年12月26日 -
農業予算250億円増 2兆2956億円 構造転換予算は倍増2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(1)2025年12月26日 -
米政策の温故知新 価格や流通秩序化 確固たる仕組みを JA全中元専務 冨士重夫氏(2)2025年12月26日 -
米卸「鳥取県食」に特別清算命令 競争激化に米価が追い打ち 負債6.5億円2025年12月26日 -
(467)戦略:テロワール化が全てではない...【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月26日 -
【スマート農業の風】(21)スマート農業を家族経営に生かす2025年12月26日 -
JAなめがたしおさい・バイウィルと連携協定を締結 JA三井リース2025年12月26日 -
「省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業」採択 高野冷凍・工場の省エネ対策を支援 JA三井リース2025年12月26日 -
日本の農畜水産物を世界へ 投資先の輸出企業を紹介 アグリビジネス投資育成2025年12月26日 -
石垣島で「生産」と「消費」から窒素負荷を見える化 国際農研×農研機構2025年12月26日 -
【幹部人事および関係会社人事】井関農機(1月1日付)2025年12月26日


































