【注意報】果樹全般にカメムシ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2024年5月15日
大分県農林水産研究指導センターは、果樹全般で特にナシ、ウメ、スモモ等の落葉果樹に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、5月8日に令和6年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
大分県農林水産研究指導センターによると、1月に実施した果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ)の越冬量調査では、県内6地点の平均越冬量は0.78頭/㎡と、過去10年間で最も多く確認されている。
県果樹試験場(津久見市)に設置している集合フェロモントラップへの誘殺数は、5月1半旬以降、急激に増加しており、平年および直近の多発年である令和2年(2020年)よりも多い(図1)。また、県内7か所に設置している集合フェロモントラップへの誘殺数は、日出町、国東市、佐伯市、宇佐市で5月1半旬以降急激に増加。平年および直近の多発年である令和2年(2020年)よりも多い。
福岡管区気象台が5月2日に発表した九州北部地方1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高い確率60%と予測。果樹カメムシ類の活動が活発になると予想される。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇園地への飛来時期や飛来量は、地域や園地によって異なるため、園地の見回りを徹底する。特に、山間部や山沿いの園地は被害を受けやすいためで、注意を。また、飛来が多く認められた場合は一斉防除を実施する。
〇果樹カメムシ類の個体数が非常に多い場合は、常緑果樹(カンキツ類等)でも落果が助長されるなどの被害が発生する可能性があるため、飛来を警戒する。
〇薬剤散布は、果樹カメムシ類が園地に飛来する夕暮れ時から日没直後に行ない、虫に直接薬剤がかかるようにする。
〇ピレスロイド系殺虫剤は、有用天敵等への影響が大きくハダニ類の発生を助長することがあるため、最小限の使用にとどめる。
〇作物によって使用できる薬剤が異なるので、防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」を参照する。
なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守し使用する
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