米国で植物工場を展開するOishii Farmに出資 大和ハウスグループ2024年6月5日
大和ハウスベンチャーズは5月10日、大和ハウスグループ投資事業有限責任組合( "将来の夢"ファンド)を通じて、米国で植物工場を運営するOishii Farm Corporation(オイシイファーム)」に出資。これに合わせて、大和ハウス工業とOishii Farmは、さらなる高度化を目指す植物工場の実現に向けて協業することを決めた。
Oishii Farmは、日本の伝統的な農業技術に最新鋭のエンジニアリングを統合し、栽培サイクルが長く最も高度な農作物といわれるいちごを、植物工場内でハチによる自然受粉を用い、世界で初めて安定量産することに成功した。また、日系大手企業とのアライアンスを通じ、グローバルでの競争力を有する植物工場の確立を目指している。
大和ハウス工業は「建築の工業化」を企業理念に、戸建住宅だけではなく工場なども手がけている。食品関連施設は、年間約30件を手がけ、創業時から現在までに約900か所で建設。「HACCP」に対応する施設や適正製造基準「GMP」に準拠した施設、温度帯管理施設などの調査企画から設計、施工、アフターサービスまで食品事業をサポートし、食品安全マネジメントシステム「ISO22000」、「FSSC22000」など民間認証の取得支援もしている。
なかでも、植物工場分野では、農作物の安定供給や農業就業人口の減少など課題解決に貢献するため、農業の工業化に向けた取り組みを推進。2008年から研究開発を進め、2019年10月には栽培技術を有するパートナー企業とともに植物工場システム「agri-cube ID」を発売した。
今回の取り組みでは、大和ハウス工業が保有するシステム建築技術とOishii Farmの効率的な栽培技術を組み合わせ、より高度化された植物工場を確立。今後、植物工場領域での協業を進めることで、企業価値向上と食にまつわる世界規模の社会課題解決への貢献を目指す。
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