【注意報】トマト、ミニトマトにトマトキバガ 県内全域で多発のおそれ 三重県2024年7月1日
三重県病害虫防除所は、トマトとミニトマトにトマトキバガが県内全域で多発のおそれがあるとして、6月28日に令和6年度病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
図1:フェロモントラップにおけるトマトキバガ雄成虫誘殺数の推移(三重県北勢地域)
三重県病害虫防除所によると、北勢地域に設置したフェロモントラップにおける4月6月の誘殺数は205頭で、6月に入り急増している(図1)。6月中旬に追加で設置したフェロモントラップでは北勢地域で42頭、伊勢志摩地域で4頭の誘殺を確認した。
三重県農業研究所(松阪市嬉野川北町)に設置したフェロモントラップでは6月23日に今年度初となる1頭の誘殺を確認。6月下旬に北勢地域のトマトハウス内で県内2例目の食害を確認した。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇施設栽培では、開口部に防虫ネット等(目合1ミリ以下、推奨0.4ミリ)を設置し、侵入を防止する。ネット等に破れやすき間などがあれば速やかに補修すること。
〇被害の特徴を把握して、初期の被害を見逃さないように注意する(図2)。
〇トマトキバガと疑われる虫を見つけた場合は、病害虫防除所に連絡を(電話)0598-42-6365、(メール)byogai@pref.mie.lg.jp。
〇コナジラミ類対策も兼ねて、栽培終了後は施設を密閉して10日間以上の蒸し込み(期間中の晴天日は3日以上が目安)を徹底すること。
〇育苗期間中は食害がないかよく観察し、定植前にはコナジラミ類の持ち込み防止も兼ねて両害虫に適用のある農薬を散布する。
〇発生が確認された場合は、被害を拡大させないため、速やかに薬剤散布を行うとともに、被害葉や被害果実は、ほ場やハウス周辺に放置せず、速やかに土中に深く埋却する。または、ビニール袋などに入れて一定期間密閉し、寄生した成幼虫を全て死滅させたうえで、適切に処分する。
〇トマトキバガに対して使える農薬は複数あるが、現時点の対象作物は、トマト、ミニトマトのみですので注意する。薬剤散布にあたっては、最新の農薬登録情報(農林水産省「農薬登録情報提供システム」)を確認する。
〇防除薬剤は三重県農薬情報システムでも検索できる。
〇薬剤抵抗性回避のため、異なる作用機構の薬剤をローテーション散布する。
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