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【注意報】誘殺数6月から急増 果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 大分県2024年7月11日

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大分県農林水産研究指導センター農業研究部は、ナシ、柑橘など果樹全般とピーマンなど果菜類に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ、クサギカメムシ)が県内全域(特に県北部、東部、南部、西部)全域で多発のおそれがあるとして、7月5日に令和6年度病害虫発生予察注意報第5号を発令した。

図:県果樹試験場3か所に設置した各種トラップへの誘殺状況図:県果樹試験場3か所に設置した各種トラップへの誘殺状況

大分県農林水産研究指導センター農業研究部は5月、果樹カメムシ類の多発生が認められたため、5月8日に果樹全般に対して「注意報第2号」を発表した。その後、6月中旬以降トラップへの誘殺がさらに増加し多発生が継続しているため、これまで主に注意を喚起してきた落葉果樹に加え、柑橘類やピーマン等の果菜類も被害を受ける恐れが高まっている。

県果樹試験場(宇佐市、国東市、津久見市)に設置している集合フェロモントラップへの誘殺数は、6月中旬以降急激に増加しており、平年値および直近の多発年である令和2年(2020年)よりも多い(図)。また、宇佐市は多発年である令和2年度と同様に推移し、津久見市は多くなっている。一方、国東市は同年よりも約1か月早く誘殺数の増加を迎えている。

県内7か所に設置している集合フェロモントラップへの誘殺数は、日出町、九重町、宇佐市、中津市及び日田市で6月中旬以降急激に増加。平年および直近の多発年である令和2年(2020年)よりも多い。

福岡管区気象台が7月4日に発表した九州北部地方1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高い確率70%と予測。果樹カメムシ類の活動が活発になると予想される。

同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇園地への飛来時期や飛来量は、地域や園地によって異なるため、園地の見回りを徹底する。特に、山間部や山沿いの園地は被害を受けやすいため、注意する。また、飛来が多く認められた場合は一斉防除を実施する。

〇果樹カメムシ類の個体数が非常に多い場合は、常緑果樹(カンキツ類等)や果菜類(ピーマン等)でも被害が発生する可能性があるため、飛来を警戒する。

〇薬剤散布は、果樹カメムシ類が園地に飛来する夕暮れ時から日没直後に行ない、虫に直接薬剤がかかるようにする。

〇ピレスロイド系殺虫剤は、有用天敵等への影響が大きくハダニ類の発生を助長することがあるため、最小限の使用にとどめる。

〇作物によって使用できる薬剤が異なるため、防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」を参照する。

なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守し使用する。

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