【注意報】斑点米カメムシ類 県下全域で多発のおそれ 富山県2024年7月11日
富山県農林水産総合技術センター農業研究所は、斑点米カメムシ類(アカスジカスミカメ等)が、県下全域で多発のおそれがあるとして、7月1日に令和6年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
左から、アカスジカスミカメ、アカヒゲホソミドリカスミカメ、トゲシラホシカメムシ
(写真提供:富山県農林水産総合技術センター農業研究所)
富山県農林水産総合技術センター農業研究所によると、畦畔・雑草地での斑点米カメムシ類の1か所当たりの捕獲虫数は、水稲病害虫発生予察定点調査で21.3頭と平年(5.8頭)より多く、地区技術者協議会調査でも19.6頭と平年(11.5頭より多い。また、イネ科雑草の除草が不十分な畦畔・雑草地でカスミカメ類の生息密度が高い傾向。トゲシラホシカメムシは近年増加傾向にある。
7~9月の気温は高いと予報されており、斑点米カメムシ類の活動が活発になると推測される。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
<雑草対策>
(1)畦畔の草刈りが終わっていないほ場は、7月7日までに終了させる。(2)カメムシは、イネ科雑草の穂が好適な餌となるので、草刈りの後も雑草の穂が出ないように管理する。やむをえず穂が出ている雑草を刈る場合は、本田薬剤防除の直前に行う。
(3)アカスジカスミカメは水田内のヒエ、ホタルイ等の雑草を好むため、ほ場内の除草に努める。
<薬剤防除>
(1)「てんたかく」等の早生品種は、穂揃期と傾穂期の2回の基本防除を確実に実施する。また、「コシヒカリ」等の中生品種及び晩生品種は、穂揃期の防除を徹底する。
(2)防除の際は、畦畔にも薬剤がかかるように散布する。
(3)近隣に雑草地や麦あと不作付地があるほ場は、斑点米カメムシ類の発生が多くなる場合があるため特に防除を徹底する。
(4)散布後もほ場内に斑点米カメムシ類が確認される場合は、追加の防除を確実に実施する。なお、トゲシラホシカメムシが優占する場合は、有機リン剤等で防除する。
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