【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 青森県2024年7月12日
青森県病害虫防除所は、水稲に斑点米カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ、アカスジカスミカメ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月12日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
アカヒゲホソミドリカスミカメ㊧、アカスジカスミカメ(提供:青森県病害虫防除所)
青森県病害虫防除所によると、県内3か所(青森、木造、八戸)における予察灯の平均誘殺数は、アカヒゲホソミドリカスミカメが7月1半旬に85頭、7月2半旬に106頭で、それぞれ平年の21頭、50頭を大きく上回った。アカスジカスミカメについても、6月2半旬以降の誘殺数が平年より多く推移している。
7月上旬に実施した地区予察ほ場における畦畔のすくい取り調査では、アカヒゲホソミドリカスミカメが木造で182頭(平年15頭)、七戸で33頭(平年1頭)、アカスジカスミカメが木造で35頭(平年3頭)、鶴田で24頭(平年0頭)と平年を大幅に上回った。
7月11日発表の「向こう1か月の天候の見通し」では、気温が平年より高い見込み。斑点米カメムシ類の発生に好適な気象条件が続くと予想される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)除草による耕種的防除
〇畦畔の草刈りは出穂7日前までに終える。また、水稲の生育は早いところで平年より5~6日程度進んでいるため、遅れずに作業を終える。詳しい出穂期の予測は、青森県農業・就農情報サイト「農なび青森」の水稲生育予測で確認する。
〇やむを得ず出穂後に草刈りを行う場合、残効性が高い薬剤は散布直前から1週間以内、それ以外は散布後速やかに行う。
〇ノビエ、ホタルイ及びシズイは斑点米カメムシ類の発生源となるため、水田内の除草を徹底する。
〇なお、畦畔のすくい取り調査で捕獲数の多かったほ場は、いずれも除草後にイネ科雑草が再生、出穂していたほ場であった。気温が高いと雑草の生育も早まることから、こまめに除草を行ってイネ科雑草の再生を防止し、増殖源の除去に努める。
(2)薬剤による防除
〇薬剤により散布適期、散布回数が異なることに留意し、適期防除に努める。
〇多発が見込まれる水田では、最終散布の7~10日後に追加防除を行う。
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