【注意報】果樹全般に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年7月18日
埼玉県病害虫防除所は、果樹全般に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、7月12日に令和6年度病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
チャバネアオカメムシ(提供:埼玉県病害虫防除所)
埼玉県病害虫防除所によると、県内3か所に設置してある予察灯で全地点で誘殺数が平年を上回り、4月~6月までの総誘殺数は平年の約3.5倍~9.1倍となっている。また、寄居町に設置しているフェロモントラップにおいても平年より誘殺数が多い。
関東甲信地方の向こう1か月の気象予報では気温が高いと予想。今後、同虫の活動はさらに活発になることが予想される。
クサギカメムシ㊧とツヤアオカメムシ(提供:埼玉県病害虫防除所)
被害を受けたなし(提供:埼玉県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇多目的防災網が設置されている園では必ず展張するとともに、破れや隙間の有無を点検する。
〇8月頃から当年世代成虫の発生が始まり、発生量の増加が予想されるため、飛来を確認したら表1・2を参考に必要に応じて追加で薬剤防除を行う。
〇ピレスロイド系薬剤(IRACコード:3A)は果樹カメムシ類への効果は高いが、天敵への影響が大きい。ハダニ類の増加につながる可能性があるため、なるべく連用は避ける。
〇チャバネアオカメムシやツヤアオカメムシはスギやヒノキの球果を餌として繁殖する。球果の硬化や劣化により餌として利用しにくくなるとスギやヒノキから離れて果樹園へ飛来しやすくなる。スギやヒノキが近くにある山間部等では発生が多くなる可能性があるため注意する。
表1:なしにおけるカメムシ類の防除薬剤例(使用基準は7月10日現在)
表2:ぶどうにおけるカメムシ類の防除薬剤例(使用基準は7月10日現在)
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