【警報】果樹全般に果樹カメムシ類 県下全域で最大限の警戒を 鳥取県2024年7月26日
鳥取県病害虫防除所は、果樹全般に果樹カメムシ類が県下全域で多発していることから、7月26日に令和6年度病害虫発生予察警報第1号を発表した。
図1:果樹カメムシ類における主要加害種。左からチャバネオアカメムシ、クサギカメムシ、ツヤアオカメムシ(提供:山形県病害虫防除所)
鳥取県病害虫防除所は、果樹カメムシ類の発生量が多いことから、病害虫発生予察注意報第2号を7月10日付で発表したが、依然としてカメムシ類の発生量は多く、一部の果樹園において果実被害が認められている。今後、園地への多飛来が継続することが予想され果樹類の被害防止のため、最大限の警戒を呼びかけている。
図2:果樹カメムシ類による被害果実。左から「ナシ"豊水"生育期」、「カキ"西条"生育期」、「ナシ"二十世紀"収穫期」(提供:山形県病害虫防除所)
7月中旬現在、主な加害種であるチャバネアオカメムシ、クサギカメムシ及びツヤアオカメムシの誘殺数は平年と比較して多く、予察灯3か所における7月中旬までの誘殺数の合計値は、チャバネアオカメムシで26,749頭(平年:1238頭)と平年の約21.6倍。クサギカメムシで7943頭(平年:253頭)と31.4倍、で38,035頭(平年:520頭)と73.1倍となっている(表1)。
集合フェロモントラップにおけるチャバネアオカメムシの誘殺数は、平年または前年に比べて多い(表2)。7月下旬現在、一部のナシ園およびカキ園においてカメムシ類による果実被害が認められている。
広島地方気象台が7月18日に発表した向こう1か月の気象予報によると、平年に比べて気温が高くなることが見込まれ、カメムシ類の加害活動に好適な条件になると見込まれる。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇被害や飛来状況は、ほ場間差が大きいため、園内外をこまめに見回り早期発見に努め、被害果実やカメムシ類の発生が多い場合は早急に防除を行う。特に、過去の多発年に被害を受けた地域では注意する。また、地域内でカメムシ類の飛来情報や防除計画等の共有を徹底する。
〇防除は、カメムシ類が飛来する夕方か早朝が効果的。ただし、薬剤が乾きにくい気象条件では、薬害が発生しやすいため、夕方散布を実施しない。また、カメムシ類は移動性が高いため、広域的な防除に努める。
〇ピレスロイド系殺虫剤の多用が、カイガラムシ類およびハダニ類の発生を助長した事例があるため、必要最小限の使用にとどめる。
〇各樹種の防除薬剤は(表3)を参考とする。また、農薬の使用基準を遵守するとともに、使用上の注意事項を守り、散布作業者等の安全の確保に努め、防除を行う際は農作業安全に十分に注意する。また、養蜂が行われている地区では蜜蜂の巣箱やその周辺に農薬が飛散しないように注意する。
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