【注意報】果樹全般に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2024年7月30日
熊本県病害虫防除所は、果樹全般(カンキツ、ナシ、ブドウ等)に果樹カメムシ類(主にチャバネアオカメムシ)が7月下旬以降、県内全域で多発のおそれがあるとして、7月26日に令和6年度病害虫発生予察注意報第7号を発表した。
熊本県病害虫防除所によると、3地点(合志市、宇城市、天草市)におけるチャバネアオカメムシの予察灯およびフェロモントラップにおける誘殺数は、天草市を除く2地点で平年より非常に多く推移している。特に、宇城市では7月に入ってから急増し、7月から8月にかけて果実への被害が多発した令和2年の誘殺数と比較して約5倍(7月1半旬~4半旬の合計)となっている(図1)。
現在までにナシ園やカンキツ園で発生が認められており、一部で果実の被害が出始めている。
福岡管区気象台が7月25日に発表した九州北部地方1か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高いと予想。今後も果樹カメムシ類の活動が活発な状態が続くと予想され、果樹への加害が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇果樹カメムシ類は、局地的に飛来して被害をもたらすことがあるため、定期的に園を見回り、早期発見と薬剤による初期防除を徹底する。特に、山間部や林地沿い園地は被害を受けやすいので注意する。
〇病害虫防除所のホームページに掲載しているチャバネアオカメムシとツヤアオカメムシの誘殺データで、最新の誘殺状況を確認し、防除要否や適期防除の参考にする。
〇果樹カメムシ類は日没直後に果樹園に飛来し、翌朝飛び去るため、夕方や早朝の防除が有効。
〇ピレスロイド系殺虫剤は天敵への影響が大きく、多用するとハダニ類の発生を助長するため、最小限の使用にとどめる。
〇薬剤の使用に当たっては、定められた使用回数・濃度・使用量・使用時期を遵守するとともに、周辺作物への飛散(ドリフト)に注意する。
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