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【注意報】水稲にイネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年8月5日

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愛知県農業総合試験場は、水稲(早生および中生品種)にイネカメムシが県内全域で多発のおそれがあるとして、8月2日に令和6年度病害虫発生予察注意報第6号を発表した。

図1:イネカメムシの調査時期別の捕獲頭数(ほ場あたり平均、20回すくい取り調査)図1:イネカメムシの調査時期別の捕獲頭数(ほ場あたり平均、20回すくい取り調査)

愛知県農業総合試験場によると、7月下旬の巡回調査における本田のすくい取り調査(47地点94ほ場)で、イネカメムシの平均捕獲数が1.58頭(平年0.38頭、前年1.36頭)と、過去10年間で最も多かった(図1)。病害虫発生予察注意報等の防除指導により、出穂期防除が広く実施されており発生は抑えられているものの、一部のほ場で発生が確認されている。

写真:出穂したイネ(写真では茎から既に先端の2~3粒が出ている状態)(提供:愛知県農業総合試験場)写真:出穂したイネ(写真では茎から既に先端の2~3粒が出ている状態)(提供:愛知県農業総合試験場)

巡回調査において、県内複数地点で幼虫の発生を確認しており、8月上旬以降に次世代成虫の発生が増えることが予想される。また、予察灯による調査では、7月上旬頃から複数地点で越冬世代成虫がこれまでになく多く誘殺されており、次世代虫の発生も多くなると予想される。このため、「あいちのかおりSBL」等、今後出穂期に入る作型では特に注意が必要。

同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇イネカメムシは、出穂直後から籾を吸汁し不稔籾を生じさせる。減収につながるため、出穂期に薬剤防除する。また、イネカメムシ及び他の斑点米カメムシ類の対策として出穂期防除の7日から14日後頃(イネカメムシの発生が多い場合は7日から10日後)に2回目の薬剤防除を実施する。その後も斑点米カメムシ類の発生が多い場合は必要に応じて追加防除を実施する。

〇出穂とは茎から穂の先端の籾が出た状態(写真)で、全体の4~5割の茎が出穂した日を出穂期という。ほ場における出穂期の確認は難しいため、栽培管理支援ツール(AgriLook)の活用や、走り穂が見られる頃などを参考に判断する。

〇イネカメムシに対する薬剤は表のとおり、水溶剤、液剤、フロアブル剤等が効果的。

〇一部の地域ではエチプロール水和剤(商品名:キラップフロアブル)でイネカメムシに対する感受性が低下している事例が生じていることから、防除薬剤の選定については地域の指導機関等に相談する。

表:稲のイネカメムシに対する主な防除薬剤

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