【注意報】カンキツ類、カキ、キウイフルーツに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 徳島県2024年8月6日
徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所は、果樹全般で特に、カンキツ類、カキ、キウイフルーツに果樹カメムシ類(ツヤアオカメムシ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、8月2日に令和6年度病害虫発生予察注意報第5号を発表した。
ツヤアオカメムシ、チャバネアオカメムシ、クサギカメムシ(提供:徳島県)
徳島県立農林水産総合技術支援センター病害虫防除所によると、勝浦町及び上板町に設置した果樹カメムシ類予察灯への7月における誘殺数が、勝浦町では、ツヤアオカメムシが668頭と、平年(274頭)の2.4倍、チャバネアオカメムシが3105頭と、平年(318頭)の9.8倍、クサギカメムシが902頭と、平年(70頭)の12.9倍誘殺された。また、上板町では、ツヤアオカメムシが1363頭と、平年(75頭)の18.2倍、チャバネアオカメムシが2043頭と、平年(217頭)の9.4倍。クサギカメムシが1116頭と、平年(67頭)の16.7倍誘殺された。
7月29日に行ったカキの巡回調査では、被害果が確認され、発生圃場率が50.0%、被害果率が1.8%と、平年(1.7%、0.1%)に比べて高かった。
高松地方気象台が8月1日に発表した1か月予報では、気温は平年より高い状態が続くと予想。今後果樹園への飛来および加害の増加が予想される。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇8月以降は、果樹園周辺の山林や雑木林から次の世代の成虫が飛来してくるため、園内を巡回し、飛来を確認したら早急に防除を行う。
〇夜行性の虫なので、薬剤の散布は夕方か早朝に実施する。
〇移動性が高いため、広域一斉防除により防除効果の向上に努める。
〇飛来が続く場合は、継続的な防除が必要だが、薬剤の影響でハダニ類、カイガラムシ類が増加する場合があるため注意する。
〇薬剤を散布する場合は、風向きに注意し、圃場周辺への薬剤飛散防止に努める。なお、風の強い日の散布は控える。
〇今後の発生動向については、農林水産総合技術支援センターウェブページ内、病害虫防除所の各種データを参考にする。
〇防除については、徳島県植物防疫指針を参照するとともに、薬剤の使用に当たっては、必ず農薬ラベル記載事項を遵守する。
表:カメムシ類に登録のある主な農薬(8月1日現在)
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