手取り除草を省力化 茶園用除草機を開発 有機栽培や除草剤を散布しない茶栽培へ 農研機構2024年8月7日
農研機構は、寺田製作所、静岡県農林技術研究所と共同で、茶園における除草作業の大幅な省力化に貢献する新しい茶園用除草機を開発した。同開発機は2023年12月より、寺田製作所が販売している。
開発した茶園用除草機
近年、有機栽培や農薬使用量の少ない茶栽培への消費者のニーズが高まっているが、除草剤を散布しない手取り除草は非常に多くの労力を要する。また、手取り除草を行う雇用労働力の確保も困難になってきていることから、産地の維持・発展のために除草作業の機械化が急務となっている。
3者で共同開発した茶園用除草機は、①うね間除草機構と②樹冠下・雨落ち部除草機構の2種類の除草機構を持つアタッチメント式。①うね間除草機構は、乗用型茶園管理機から動力を得て油圧モータを用いて除草爪を回転させるタイプ。また。②樹冠下・雨落ち部除草機構は、樹冠下や雨落ち部に除草刃が入り込み雑草をかきとる構造となる。
樹冠下・雨落ち部を除草する際に茶樹を傷める恐れがあることから、この除草機構は、茶樹に強く当たった場合は、内側に縮むような機能を持つ。この2種類の除草機構は乗用型茶園管理機の走行部の後方に装着する構造で、茶うねの両側を同時に除草する。
同開発機を用いた現地試験の結果、開発機のみで除草できた割合は平均83%。開発機による除草時間と開発機で除草しきれなかった雑草を手取り除草した時間を合わせても、慣行の手取り除草に比べて、除草時間を50%以上削減できることを確認した。
この開発機は2023年12月に寺田製作所から発売。普及により、茶園の除草作業の機械化が促進され、茶園作業の大幅な省力化が期待される。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日