【注意報】ネギ、ブロッコリー、ダイズにシロイチモジヨトウ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年8月9日
埼玉県病害虫防除所は、ネギ、ブロッコリー、ダイズにシロイチモジヨトウが県内全域で多発のおそれがあるとして、8月8日に令和6年度病害虫発生予察注意報第7号を発表した。
(写真左)ふ化直後のシロイチモジヨトウ 若齢幼虫(ネギ葉(提供:埼玉県病害虫防除所)
(写真右)ネギを食害するシロイチモジヨトウ中齢幼虫(提供:埼玉県病害虫防除所)
埼玉県病害虫防除所によると、県内のシロイチモジヨトウのフェロモントラップへの誘殺数が、調査4地点中の3地点で多く、平年及び準平年との比較ができる3地点中の2地点で平年を大きく上回っている。この2地点では多発した昨年より多くなっており、すでに、ネギやダイズで幼虫による食害が確認されている。
病害虫防除所が設置したシロイチモジヨトウのフェロモントラップへの雄成虫誘殺数が、4地点中3地点で多い。平年及び準平年との比較が可能な3地点中の2地点では平年を大きく上回って推移し、注意報を出した昨年を上回る増加傾向が見られる。
(写真左)ブロッコリー葉を食害するシロイチモジヨトウ老齢幼虫(提供:埼玉県病害虫防除所)
(写真右)ダイズ葉を食害するシロイチモジヨトウ老齢幼虫(提供:埼玉県病害虫防除所)
気象庁が8月1日に発表した季節予報によると、関東甲信地方の向こう1か月の気温は高いと予想。今後の本虫の活動がさらに活発になることが予想される。
ネギおよびダイズほ場において、幼虫による食害が確認されており、今後、定植期となるブロッコリー等の他作物でも被害拡大が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇早期発見に努め、卵塊やふ化直後の1~2齢幼虫の集団を見つけたら速やかに取り除き、ほ場外で適切に処分する。
〇幼虫が作物内に食入すると薬剤の効果が低下するため、被害を確認したら直ちに防除を実施する。
〇老齢幼虫に対しては薬剤の効果が低下するため、薬剤散布は若齢幼虫のうちに実施する。また、抵抗性害虫の発生を避けるため、作用機構が同じ薬剤の連用を避ける(表1~3)。
表1:ネギのシロイチモジヨトウの防除薬剤例
表2:ブロッコリーにおけるシロイチモジヨトウの防除薬剤例
表3:ダイズにおけるシロイチモジヨトウの防除薬剤例
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