九州大学とwelzo CO2排出ゼロの窒素肥料開発へ共同研究開始2024年9月4日
農業と園芸のイノベーションカンパニーwelzoと、プラズマアグリ研究で世界をリードする九州大学プラズマナノ界面工学センターは、持続可能な農業への新しいアプローチとして、プラズマアグリサイエンスの社会実装に向けた共同研究を開始した。
welzo研究農場の新ハウス(福岡県福岡市西区今津)
プラズマアグリは、プラズマ技術を活用して農業生産性を向上させる取り組み。九州大学とwelzoは、空気中の窒素を利用した新しい肥料の製造技術である「プラズマアグリ」を活用し、CO2排出の少ない持続可能な農業の実現を目指す。
世界的な人口増加に伴い、肥料原料の不足が予想される中、この技術は持続可能な農業の未来を切り拓く画期的なもの。また、1年以内にPoCとして実用化を目指し、今後農業における窒素の国内自給率を劇的に高める可能性がある。
農業における三大栄養素は窒素、リン酸、カリウム。窒素についてはほぼ輸入(97.5%)に依存しており、特に窒素は植物の成長に欠かせない要素。クロロフィルの生成や光合成、タンパク質やDNAの構成要素として重要だが、現在利用されている窒素肥料(尿素)の生成方法であるハーバー・ボッシュ法は、高温高圧の環境下で大量のエネルギーとCO2を消費するため、環境負荷が大きいという課題がある。
また、世界の有機肥料市場は8000億円あり、有機肥料市場の拡大及び世界的な人口増により今後その市場は拡大していくことが予想され、世界的な肥料の争奪戦になる可能性もある。国内で肥料そのものを生産拡大させていくことは食料自給率を上げていくためにも極めて重要なステップとなる。
実用化イメージ
◎プラズマアグリ共同研究内容
研究内容:プラズマアグリサイエンスの社会実装に向けた共同研究
目標:化石燃料に依存しない肥料や培土、およびそれらを製造する機械装置の開発
期間:令和6年4月1日~
実施場所:welzo研究農場(福岡県福岡市西区今津)※新たにハウスを建設
重要な記事
最新の記事
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(1)どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(2) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(3) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(4) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
鳥インフル 英イースト・サセックス州など4州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】消費者巻き込み前進を JAぎふ組合長 岩佐哲司氏2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】米も「三方よし」精神で JAグリーン近江組合長 大林 茂松氏2025年1月22日
-
ポンカンの出荷が最盛を迎える JA本渡五和2025年1月22日
-
【地域を診る】地域再生は資金循環策が筋 新たな発想での世代間、産業間の共同 京都橘大学教授 岡田知弘氏2025年1月22日
-
「全日本卓球選手権大会」開幕「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年1月22日
-
焼き芋ブームの火付け役・茨城県行方市で初の「焼き芋サミット」2025年1月22日
-
農のあるくらし日野のエリアマネジメント「令和6年度現地研修会」開催2025年1月22日
-
1月の「ショートケーキの日」岐阜県産いちご「華かがり」登場 カフェコムサ2025年1月22日
-
「知識を育て、未来を耕す」自社メディア『そだてる。』運用開始 唐沢農機サービス2025年1月22日
-
「埼玉県農商工連携フェア」2月5日に開催 埼玉県2025年1月22日
-
「エネルギー基本計画」案で政府へ意見 省エネと再エネで脱炭素加速を パルシステム連合会2025年1月22日
-
クミアイ化学工業と米国Valent社、水稲用除草剤エフィーダの米国開発で業務提携2025年1月22日
-
肉の日に合わせお得なアソート「冷凍モスライスバーガー 肉の日セット」登場 モスバーガー2025年1月22日
-
店舗、宅配ともに前年超え 12月度供給高速報 日本生協連2025年1月22日
-
地上部生長から育種ほ場のテンサイ糖収量を予測 農研機構×東京大学2025年1月22日