【注意報】トマト、ミニトマトにトマトキバガ 県内全域で多発のおそれ 大分県2024年9月9日
大分県農林水産研究指導センター農業研究部は、トマトとミニトマトにトマトキバガが県内全域で多発のおそれがあるとして、9月6日に令和6年度病害虫発生予察注意報第8号を発表した。
大分県農林水産研究指導センターによると、トマトとミニトマト圃場で、トマトキバガによる葉及び果実への加害が確認されている。8月14日~8月28日に県内18地点で実施したフェロモントラップによる1地点当たり雄成虫誘殺数は50.4頭で、前年の2.3頭(9地点の平均)よりかなり多く、10月上半期に記録した最高誘殺数36.4頭より多い。
(提供:大分県農林水産研究指導センター農業研究部)
トマトキバガは高温乾燥条件で発生が助長される。福岡管区気象台が9月5日に発表した1か月予報では、平均気温は、高い確率80%、降水量は、少ない確率30%、平年並30%と予想されており、引き続き好適条件が続く可能性が高い。
(提供:大分県農林水産研究指導センター農業研究部)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇トマトとミニトマトにおいて、トマトキバガに対する登録農薬は表のとおり。薬剤防除にあたっては、薬剤抵抗性の発達を防ぐため、IRACコードが異なる薬剤のローテーション散布を行う。
〇一斉防除の効果が高いため、産地の防除暦等を活用して地域ぐるみで防除を行う。
〇圃場内をよく見回り、見つけ次第捕殺する。
〇被害葉や被害果は圃場内から持ち出すとともに、野外に放置せずに速やかに適切に処分する。
〇国内で発生が確認された作物はトマト及びミニトマトのみだが、海外では、ナス、タバコ、バレイショ、ホオズキ等のナス科作物やマメ科のインゲンマメも寄主植物として確認されている。トマトとミニトマト以外の農作物にこの虫が発生した場合、登録農薬がないため管轄の県振興局生産流通部に相談する。
〇その他
トマトキバガ幼虫による被害葉は、ハモグリバエ幼虫による被害葉に似ているため、図の「トマト葉におけるトマトキバガ幼虫とハモグリバエ幼虫の食害痕の違い」を参考にする。
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