【特殊報】タケ類にシナチクノメイガ 府内で初めて確認 京都府2024年10月1日
京都府病害虫防除所は、タケ類にシナチクノメイガを府内で初めて確認。これを受けて、10月1日に発生予察特殊報第5号を発表した。
写真1:雌成虫(提供:京都府病害虫防除所)
京都府病害虫防除所によると、7月に京都市および長岡京市のタケにおいて、葉の褐変及び葉枯れ症状が見られた。葉を確認すると、チョウ目の幼虫や蛹が確認されたことから、採集した幼虫と蛹を農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼したところ、シナチクノメイガと同定された。
シナチクノメイガは、近年侵入が確認された外来種で、2020年に愛知県で初めて発生が確認された。その後、静岡県、山梨県、神奈川県、東京都、千葉県、栃木県、兵庫県および大阪府で発生が確認されている。
シナチクノメイガはチョウ目ツトガ科に属し、成虫は開長30~40mmで、触角は糸状。前翅前縁の先端部はゆるく曲がり、雌雄で色が異なる。同種は日本国内のノメイガ類の中では大型で、前翅に模様や斑紋がない。
雄成虫の前翅は灰褐色で、縁毛は基部が灰褐色となる黄色であるが先端部と後縁部は暗色。後翅は灰褐色で縁毛は前翅同様、基部が灰褐色の黄色(前翅後翅共にまれに黄褐色のものもいる。雌成虫(写真1)の前翅は黄褐色で末端付近が幾分ピンクになる(e)。縁毛は雄と同様で、基部が灰褐色の黄色で、先端部(c)と後縁部(d)は暗色。後翅は通常灰褐色で、中央部(f)が淡色となる。幼虫は、終齢で体長約30mm程度。体色は淡緑色~淡赤白色。幼虫は葉を綴じ合わせてその中で蛹化し、のちに成虫となる。
主な寄主はタケ類で、幼虫が葉を加害し、加害された葉は褐変する。多発すると、緑葉がなくなる。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇10月1日現在、たけのこ(野菜類)において本種に適用のある農薬はない。
〇ほ場内をよく見回り、同虫や綴じ合わされた葉等を見つけたら、可能な限り除去する。
〇同種の発生が見られた場合は、最寄りの農業改良普及センター又は病害虫防除所に相談する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(123) -改正食料・農業・農村基本法(9)-2024年12月21日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (40) 【防除学習帖】第279回2024年12月21日
-
農薬の正しい使い方(13)【今さら聞けない営農情報】第279回2024年12月21日
-
【2024年を振り返る】揺れた国の基 食と農を憂う(2)あってはならぬ 米騒動 JA松本ハイランド組合長 田中均氏2024年12月20日
-
【2025年本紙新年号】石破総理インタビュー 元日に掲載 「どうする? この国の進路」2024年12月20日
-
24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
-
鳥インフルエンザ 鹿児島県で今シーズン国内15例目2024年12月20日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「稼ぐ力」の本当の意味 「もうける」は後の方2024年12月20日
-
(415)年齢差の認識【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月20日
-
11月の消費者物価指数 生鮮食品の高騰続く2024年12月20日
-
鳥インフル 英サフォーク州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月20日
-
カレーパン販売個数でギネス世界記録に挑戦 協同組合ネット北海道2024年12月20日
-
【農協時論】農協の責務―組合員の声拾う事業運営をぜひ 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2024年12月20日
-
農林中金がバローホールディングスとポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結2024年12月20日
-
「全農みんなの子ども料理教室」目黒区で開催 JA全農2024年12月20日
-
国際協同組合年目前 生協コラボInstagramキャンペーン開始 パルシステム神奈川2024年12月20日
-
「防災・災害に関する全国都道府県別意識調査2024」こくみん共済 coop〈全労済〉2024年12月20日
-
もったいないから生まれた「本鶏だし」発売から7か月で販売数2万8000パック突破 エスビー食品2024年12月20日
-
800m離れた場所の温度がわかる 中継機能搭載「ワイヤレス温度計」発売 シンワ測定2024年12月20日
-
「キユーピーパスタソース総選挙」1位は「あえるパスタソース たらこ」2024年12月20日