暖地型イネ科牧草「イサーン」タイで品種登録 初のアジア向けウロクロア属品種を育成2024年10月3日
国際農研は、タイ農業協同組合省畜産振興局(DLD)、農研機構、宮崎大学、沖縄県と共同で、アジア向けの暖地型イネ科牧草ウロクロア属品種「イサーン」を育成。「イサーン」は日本では2021年8月に、タイ王国では7月に品種登録された。
「イサーン」の草姿
「イサーン」は、既存品種より多収(乾物収量:約20t/ha)の暖地型牧草で、強い耐乾性、高い粗タンパク質含量等の良好な品質を有し、アポミクシス(無性生殖)のため受精せずに母株と同じ遺伝型を持つ種子をつけることができる。また、初期生育も良好で雑草を抑制することから、均一性の高い放牧地・採草地の造成が容易。低コストの放牧利用に適していることから、栄養価の低い稲わら中心の給餌体系の改善が課題になっているタイの畜産業発展に寄与する。
タイ王国での系統適応性検定試験圃場。一番手前の矢印で示した区画が「イサーン」(9月撮影)
今後、「イサーン」の種子は、商業利用に向けて、DLDの協力のもと増殖が進められ、日本とタイの両国に供給される予定。日本国内でも、近年の飼料価格の高騰、地球温暖化による寒地型牧草の夏枯れが社会的問題になっていることから、南西諸島の無霜地帯における多年利用や、九州から関東地方の牧草地における単年利用も期待される。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(131)-改正食料・農業・農村基本法(16)-2025年3月1日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(48)【防除学習帖】第287回2025年3月1日
-
農薬の正しい使い方(21)【今さら聞けない営農情報】第287回2025年3月1日
-
【青年大会特集座談会】国の礎「食」を支える自負を(2)京大藤井聡教授・田中均組合長・久保田治己氏2025年2月28日
-
【青年大会特集座談会】国の礎「食」を支える自負を(3)京大藤井聡教授・田中均組合長・久保田治己氏2025年2月28日
-
【米の食味ランキング】猛暑・残暑で西日本のランク落ち目立つ 徳島南部コシヒカリは初の「特A」2025年2月28日
-
【JA全国青年大会】JA青年の主張 最優秀賞に谷本弾さん(JAあきた北青年部)2025年2月28日
-
全農 政府備蓄米入札への応札方針決める2025年2月28日
-
(424)「米国農務省の長期見通し」雑感【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月28日
-
大谷翔平選手が「ファミリーマートおむすびアンバサダー」就任「ぼんご監修おむすび」新発売2025年2月28日
-
東北農林専門職大学、南東北クボタと「スマート農林業」で連携協定締結 山形県新庄市2025年2月28日
-
【役員人事】JA三井リース(4月1日付)2025年2月28日
-
「令和7年2月17日からの大雪」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年2月28日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」のJクレジットを媒介 農林中金2025年2月28日
-
農機の装備や販社連携、オンライン企画一体で農作業安全を推進 クボタ2025年2月28日
-
チラシやHP、SNSで農作業の安全を啓発 体験型研修も実施 ヤンマーアグリ2025年2月28日
-
安全装置を採用、機種別広報で農作業安全を啓発 三菱マヒンドラ農機2025年2月28日
-
農業女子プロジェクトや社外研修でも農作業安全を啓発 井関農機2025年2月28日
-
農業用窒素固定菌資材「エヌキャッチ」 キャンペーン ファイトクローム2025年2月28日
-
【役員人事】雪印メグミルク(4月1日付)2025年2月28日