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イネいもち病菌はポリアミンの産生を通じて放線菌の増殖を促進 東京理科大2024年10月23日

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東京理科大学大学院創域理工学研究科生命生物科学専攻の杉浦梨紗氏(修士1年)、同大学創域理工学部生命生物科学科の倉持幸司教授、古山祐貴助教らの研究グループは、イネいもち病菌が不揮発性のポリアミンの産生を通じて培地のpHを上昇させ、放線菌の1種であるS. griseusの増殖を促進することを明らかにした。

Pyricularia oryzaeは接触を介さずにStreptomyces griseusの生育を促進させる。単独培養時にはS. griseusはこの条件では増殖しないが(左)、P. oryzaeと共培養を行うと生育が促進された(右)

Pyricularia oryzaeは接触を介さずにStreptomyces griseusの生育を促進させる。単独培養時にはS. griseusはこの条件では増殖しないが(左)、P. oryzaeと共培養を行うと生育が促進された(右)

イネいもち病を防除するには、自然環境におけるP. oryzae (イネいもち病菌) の生態を理解する必要があるが、これまでの本糸状菌に関する研究のほとんどは、その感染行動に焦点を当てたものだった。

自然環境下では、真菌や細菌などの微生物は、互いに影響し合いながら、複雑な生態系を形成。こうした微生物間の相互作用が、感染時のふるまいにも関わると考えられることから、他の微生物とイネいもち病菌との相互作用を明らかにすることは、いもち病防除の観点からも重要となる。

同研究では、シクロヘキシミドなどの抗生物質を含む二次代謝産物を生産する土壌性の放線菌S. griseusとイネいもち病菌の相互作用に着目。S. griseusを培地上でイネいもち病菌と共培養したところ、放線菌の増殖が促進された。S. griseusの増殖は、イネいもち病菌との接触前から観察されたが、これら2種の微生物の間にある培地を切り離した場合には増殖促進効果は観察されなかった。

このことから、イネいもち病菌が産生する放線菌に対する生育促進物質は培地中を拡散することが示唆された。培地中のpHの時系列変化を調べたところ、イネいもち病菌を囲む領域のpHが上昇。pHが上昇した領域においてS. griseusの生育が促進されていることがわかった。

これは、イネいもち病菌が産生するアルカリ性化合物が、S. griseusの生育促進に関与していることを示唆。また、ポリアミン生合成阻害剤を培地に添加すると、イネいもち病菌周囲のpHの上昇とS. griseusの生育促進が阻害されたことから、イネいもち病菌はポリアミンを産生することによりpHを上昇させていることが示唆された。

この成果は、微生物同士の複雑な相互作用の一端を解明したもので、新たな発想のイネいもち病菌の防除法開発につながる可能性がある。

同研究成果は9月23日、国際学術誌『Environmental Microbiology Reports』にオンライン掲載された。

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