【注意報】野菜・花き類にハスモンヨトウ 県内全域で多発 三重県2024年10月25日
三重県病害虫防除所は、野菜類・花き類にハスモンヨトウが県内全域で多発していることから、10月24日に令和6年度病害虫発生予察注意報第9号を発表した。
図1:フェロモントラップ(松阪市)におけるハスモンヨトウ誘殺数の推移
三重県病害虫防除所によると、フェロモントラップ(松阪市)における9月第5半旬から10月第4半旬までの誘殺数合計は、3368頭(平年2235.9頭)と、平年の約1.5倍となっている(図1)。野菜ではアブラナ科野菜や、ネギ・イチゴなどで9月中旬以降被害が増えており、県内全域で10月中旬になっても被害は多いまま。
名古屋地方気象台が10月17日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は高く、ハスモンヨトウの発生に好適な条件が続くと考えられる。三重県病害虫防除所は10月2日、病害虫発生予察注意報第7号を発表している。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇こまめにほ場を見回り、葉裏に産み付けられた薄茶色の毛で覆われた卵塊や白変葉を目印にして若齢幼虫が分散する前に捕殺する(図2)。
〇早期発見に努め、薬剤防除は若齢のうちに実施する。
〇若齢幼虫は葉裏に群集するため、薬剤は葉裏にかかるように丁寧に散布する。
〇施設栽培の場合は、開口部に防虫ネットなどを隙間なく設置して侵入を防ぐ。施設内のパイプや柱などやや高いところにも産卵するため注意する。
〇薬剤抵抗性回避のため、異なる作用機構の薬剤をローテーション散布する。
〇防除薬剤は三重県農薬情報システムで検索できる。
〇ハスモンヨトウのフェロモントラップ誘殺状況は、以下の野菜の病害虫のページにて随時更新している。
図2:(a)葉裏に産み付けられた卵塊(キャベツ)、(b)ふ化直前の卵塊、(c)ふ化直後の1齢幼虫、(d)若齢幼虫(ネギ)e白変葉(イチゴ)(提供:三重県病害虫防除所)
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