【注意報】野菜、花き類にチョウ目害虫 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年11月1日
佐賀県農業技術防除センターは、野菜類、花き類にチョウ目害虫(ハスモンヨトウ、オオタバコガ、シロイチモジヨトウ)が県内全域で平年より多発のおそれがあるとして、11月1日に令和6年度病害虫発生予察注意報第5号を発表した。
佐賀県農業技術防除センターによると、定期調査における圃場での発生状況において、イチゴの調査(10月15~24日、16圃場)では、チョウ目害虫の寄生株率は4.5%(平年1.9%)、食害株率は26.5%(同9.1%)と、いずれも平年より多い。
キャベツの調査(10月22~24日、8圃場)では、チョウ目害虫の寄生株率は25.6%(過去4か年平均8.7%)と平年より多く、食害株率は31.9%(同49.6%)と平年より少ない。
キクの調査(10月22~24日、8圃場)では、チョウ目害虫の寄生株率は0%(平年0.5%)で平年よりやや少なく、食害株率は3.0%(同1.0%)と平年より多い。
フェロモントラップにおける誘殺状況(佐賀市川副町・農業試験研究センター設置)では、ハスモンヨトウの誘殺数は10月3半旬以降増加しており、平年より多い。
オオタバコガの誘殺数は10月5半旬に増加し、平年より多い。また、シロイチモジヨトウの誘殺数は10月4~5半旬に増加し、平年より多い。
福岡管区気象台が10月31日に発表した九州北部地方の1か月予報では、向こう1か月の気温は平年より高いと予想。引き続き同虫の発生に好適となる。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇発生状況は圃場ごとに大きく異なるため、必ず圃場を確認し、幼虫の発生が認められた圃場では早急に防除対策を行う。
〇幼虫は、齢が進むと薬剤の効果が低下するため、若齢幼虫期に防除を行う。
〇薬剤防除にあたっては、登録内容(希釈倍数、収穫前日数等)を遵守し、かけむらが無いよう、丁寧に散布する。
〇薬剤感受性の低下を防ぐため、同一系統薬剤の連用を避け、ローテーション散布する。なお、虫種によって薬剤の感受性が異なる場合があるため、薬剤の選定には注意し、散布後には効果を確認する。
〇卵塊や分散前のふ化幼虫(ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ)は速やかに寄生葉を摘み取り処分する。
〇施設栽培では、開口部に防虫ネット(4ミリ目以下)を設置して成虫の圃場内への侵入を防ぐ。施設栽培の場合、発生が遅くまで続くことがあるので、早期発見、早期防除に努める。
〇圃場周辺の雑草は増殖源となるため、除草を徹底する。
〇今後の発生状況は同所が発表する各種情報及びホームページを参考にする。防除対策の詳細は「佐賀県総合防除計画(佐賀県病害虫防除のてびき)」を参照。
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