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飼料用昆虫にアミノ酸を高濃度に蓄積させる技術を開発 農研機構2024年11月6日

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農研機構と東京大学の研究グループは、アメリカミズアブの幼虫のアミノ酸排泄機能を低下させることで、体内にアミノ酸を高濃度に蓄積させる方法を開発した。同技術は、輸入に多く依存している魚粉タンパク質を、国内の食品残渣や農業残渣等の有機廃棄物で生産した昆虫タンパク質に置き換えるための基盤技術で、食料の安定供給と資源循環による持続的食料生産につながる。

アメリカミズアブ(ミズアブ)の幼虫は、様々な食品残渣や農業残渣等の有機廃棄物を摂食して成長するため、新たなタンパク質源として世界中で注目されている。

ミズアブ幼虫は養鶏や水産養殖の飼料の原料として国内でも利用が始まっているが、必須アミノ酸であるヒスチジンやメチオニンが求められる要求量を下回っていることが課題となっていた。

農研機構と東京大学の研究グループは、飼料用昆虫にアミノ酸を高濃度に蓄積させる技術を新たに開発。ミズアブ幼虫が摂取したアミノ酸の一部は体内に蓄積されずに排泄されてしまうが、排出機能を担う遺伝子HiNATtの発現を抑制することで、体内に含まれるアミノ酸総量を1.8倍に、ヒスチジンとメチオニンを2.5倍以上に増加させられることがわかった。

同研究の知見を利用した飼料としての利用価値が高いミズアブの開発により、国内で新たなタンパク質源の確保が可能となるため、飼料の自給率向上を通じて食料の安定供給と持続的な食料生産に貢献できると期待される。

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