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【警報】野菜類、花き類にハスモンヨトウ、オオタバコガ 県内全域で多発 熊本県2024年11月13日

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熊本県病害虫防除所は、野菜類、花き類にハスモンヨトウ、オオタバコガが県内全域で多発していることから、11月12日に令和6年度病害虫発生予察警報第1号を発表した。

写真1:ハスモンヨトウによる被害。イチゴ(上段左)、トルコギキョウ(上段右)、キャベツ(下段左)、ブロッコリー(下段右)(提供:熊本県病害虫防除所)写真1:ハスモンヨトウによる被害。イチゴ(上段左)、トルコギキョウ(上段右)、
キャベツ(下段左)、ブロッコリー(下段右)(提供:熊本県病害虫防除所)

熊本県病害虫防除所によると、10月2日付け注意報第8号の発表以降、フェロモントラップへの誘殺数がさらに増加している。県内4地点(合志市、八代市、阿蘇市、山都町)を合計した10月の総誘殺数は、ハスモンヨトウ、オオタバコガとも過去10年と比べ最も多かった(図1、図2)。

ハスモンヨトウ、オオタバコガとも10月第4半旬以降、急激に誘殺数が増加した。11月にはこれらの次世代幼虫による被害の拡大が懸念される。

福岡管区気象台が11月7日に発表した九州北部地方1か月予報によると、今後1か月の気温は平年より高い予想。通常は10月から11月にかけて野外活動が低下する時期だが、引き続き野外での活動が長期化する恐れがある。

同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇今後しばらくの間は気温が高く、野外でも成虫の活動が継続すると考えられるため、ほ場への侵入に十分注意する。また、いずれの害虫も気温の低下とともに幼虫(被害発生)の期間が長くなる。幼虫が果実、結球、花蕾、茎等に食入すると薬剤がかからず、防除が困難になるため、ほ場を見回り早期発見・早期防除に努める。

(1)ほ場を見回り、葉や果実、花蕾における新しい食害痕や虫糞の早期発見に努め、幼虫を見つけ次第捕殺する。ハスモンヨトウは、卵塊や分散前のふ化幼虫を発見し除去できると効果的。オオタバコガは、卵塊ではなく1個ずつ葉や花に産卵し、卵や若齢幼虫は見つけにくいため、食害痕の早期発見に努める。

(2)いずれの害虫も、老齢幼虫になると薬剤の効果が劣るため、防除効果の高い若齢幼虫を対象に薬剤防除を行う。特にオオタバコガは、中老齢幼虫になると果実や結球の中に食入するため、食入前の早期防除を徹底する。

(3)施設栽培では目合い4mm以下の防虫ネットを展張し、成虫の侵入を抑制する。なお、ハスモンヨトウは防虫ネット上にも産卵し、孵化した幼虫が侵入するため、ネット上の卵塊は見つけ次第除去する。

(4)摘心、摘花、摘葉した残渣には卵や若齢幼虫が寄生している可能性があるため、直ちにほ場外へ持ち出す。

(5)薬剤抵抗性の発達を防ぐため、系統の異なる薬剤のローテーション使用を行う。また、薬剤の使用時にはラベルに書いてある登録内容を確認して使用する。

(6)熊本県病害虫防除所のホームページに掲載しているフェロモントラップの誘殺状況を確認し、防除の参考にする。

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