【注意報】冬春ピーマン「斑点病」、冬春トマト「すすかび病」県内で多発 宮崎県2025年1月27日
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターは、冬春ピーマンで斑点病と、冬春トマトですすかび病の発生量が多くなっていることから、1月15日に令和6年度病害虫発生予察注意報第6号を発表した。
宮崎県病害虫防除・肥料検査センターによると、2024年12月中旬に実施した巡回調査において、冬春ピーマンでの斑点病の発生面積率は、60.0%(前年 9.1%、平年22.5%)で平年比で多く、発病葉率は5.9%(前年1.0%、平年1.1%)で平年比で多かった(図1~2)。発生面積率、発病葉率ともに過去10年で最も高くなっている。
図1:斑点病(冬春ピーマン)発生面積率の推移と図2:斑点病(冬春ピーマン)発病葉率の推移
また、冬春トマトでのすすかび病は、同12月中旬に実施した巡回調査における発生面積率は、44.4%(前年 20.0%、平年21.0%)で平年比多。発病葉率は10.5%(前年4.3%、平年3.4%)で平年比で多かった(図3~4)。発生面積率、発病葉率ともに過去10年で最も高くなっている。
図3: すすかび病(冬春トマト)発生面積率の推移と図4:すすかび病(冬春トマト)発病葉率の推移
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)両病害とも過繁茂等により、施設内の湿度が高くなると発病しやすいため、換気を行うとともに、施設内が高湿度にならないように管理を徹底する。特に厳寒期は施設内保温のために、密閉時間が長くなるため、加温機で送風を行うなどして発病しにくい環境作りに努める。
(2)両病害とも発病葉は感染源になるため、生育に支障がない限りできるだけ適葉し、すみやかにほ場外へ持ち出して適正に処理する。
(3)両病害とも多発してからでは防除効果が劣るため、予防散布に重点をおく。発病が見られたら、直ちに薬剤散布を行う。また薬剤選定の際は、耐性菌の出現を回避するため、可能な限り同一系統薬剤の連用を避ける。
(4)ピーマン斑点病は、厳寒期において一時的に病勢の進展が緩慢になる傾向にあるが、3月以降は発病が増加する傾向にある(図1~2)ため、早期発見に努め、定期的な予防散布を実施する。
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