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植物の防御応答を制御する新規分子 重要害虫ナミハダニから発見 東京理科大2025年3月18日

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東京理科大学先進工学研究科生命システム工学専攻の遠藤有希子氏、先進工学部生命システム工学科の有村源一郎教授らの研究グループは、植物の防御応答を制御する新規分子を重要害虫ナミハダニから発見し機能を解明した。寄主植物の防御応答能力を制御する重要な因子であるこれらのテトラニンは、今後、バイオスティミュラントとしての応用が期待されます。

図:研究概要。ナミハダニだ液に含まれるTet3およびTet4は植物の防御応答を誘導するエリシターとして働く。Tet3およびTet4の発現レベルは寄主植物によって異なり、嗜好性の高いインゲンマメでより高く、発現レベルは植物の防御応答レベルとも相関していた。

図:研究概要。ナミハダニだ液に含まれるTet3およびTet4は植物の防御応答を誘導するエリシターとして働く。Tet3およびTet4の発現レベルは寄主植物によって異なり、嗜好性の高いインゲンマメでより高く、
発現レベルは植物の防御応答レベルとも相関していた。

研究グループは、農作物に重大な被害をもたらすナミハダニ(Tetranychus urticae)のだ液中に含まれるテトラニンというタンパク質がインゲンマメなどにおいて防御応答を誘導することを踏まえ、新たなテトラニン(Tet3、Tet4)の機能を調べた。その結果、ハダニが好むインゲンマメと好まないキュウリではTet3およびTet4の発現量が異なり、植物の防御応答を誘発する分子活性も異なることを明らかにした。

これは、テトラニンが生物間相互作用を制御する重要な因子であることを示す結果で、農薬に代わって、植物の潜在的な害虫抵抗性を高める新たな技術に応用できる可能性がある。

植物の防御応答を高めることができる、植物や害虫がもつ分子のことをエリシターと呼び、農業利用が期待されている。テトラニンは、こうしたエリシターの一種で、ナミハダニのだ液腺に含まれるTet1とTet2が同定されており、インゲンマメなどにおいて防御応答を誘導することが知られている。同研究では、新たに同定されたTet3、Tet4の機能を解明した。

研究グループは、Tet3およびTet4がインゲンマメの防御反応に与える影響を調べるため、Tet3およびTet4遺伝子の発現量を抑制(ノックダウン)したハダニ個体を作製。このハダニの食害を受けたインゲンマメにおける防御遺伝子pathogenesis-related 1(PR1)の発現量を調べた。その結果、Tet3・Tet4ノックダウンハダニの食害を受けたインゲンマメの葉ではPR1の発現誘導が抑制されたことから、Tet3およびTet4がエリシターとして働くことが確認できた。

さらに、ハダニが好むインゲンマメと、あまり好まないキュウリでハダニにおけるTet1~4の発現レベルを比較した結果、Tet1とTet2はいずれの種でも発現量に有意差はなかったのに対し、Tet3とTet4はインゲンマメでより多く発現していることがわかった。

また、このTet3およびTet4の発現レベルの違いは、植物の防御応答を誘発する分子の活性の違いと相関しており、嗜好性の高いインゲンマメを寄主とするハダニに食害された植物の方が高い防御応答反応を示すこともわかった。これらの結果は、Tet3およびTet4が寄主植物の防御反応を変化させることを示しており、生物間相互作用を制御する重要な因子であることが明らかになった。

こうした生物間の相互作用を解明することで、農薬を用いない有機農業技術の開発に応用できると期待される。

同研究成果は3月4日、国際学術雑誌『The Plant Journal』にオンライン先行掲載された。

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