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新型農機など5件を選定 農業新技術20132013年4月8日

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 農水省は4月5日、「農業新技術2013」として5つの技術を選定したと発表した。

 農業新技術は、農業関係の研究成果のうち、「早急に生産現場に普及する必要がある重要なもの」を「農業新技術」として、毎年選定している。
 7回目となる今年は、稲の新品種や農機の開発など5技術を選定した(詳細は本文下参照)。選定した農林水産技術会議では、「積極的に情報発信して、広く全国の生産者に利用し、経営改善に役立ててほしい」として、普及に向けた取り組みを進めるとしている。

◆飼料用イネ「たちすずか」 乳量18%アップ

 選定されたうちの一つに、飼料用水稲用品種「たちすずか」がある。
 これは農研機構近畿中国四国農業研究センターが開発した新品種で、先日公表された農水省の平成24年度農林認定品種にも選ばれた。
 飼料用稲の収穫ロスを低く抑えることをめざして開発された品種で、牛が消化しにくい籾の割合が従来品種「クサノホシ」の3分の1しかなく茎葉の部分が多い。また、糖含有量が10%ほどと高いため、乳酸発酵が進みやすいなどの特長がある。
 クサノホシを使っていた酪農生産者が、たちすずかに切り替えたところ、泌乳前期の乳量が18%増加したという試験結果もある。
 出穂が9月初旬と遅く関東以北では登熟に至らないケースもあるため、「現在、東北向けの品種も開発中」だという。

◆作業効率高めるキャベツ収穫機 6月発売

 農機では、小型汎用コンバインと乗用型のキャベツ収穫機が選定された。
 小型汎用コンバインは農研機構と三菱農機の共同開発。4tトラックに載せられるほどの小型化・軽量化を実現した稲、麦、大豆、ソバなど多様な作物に対応した汎用コンバインで、中山間地や小規模区画が多い地域でも使いやすい。
 すでに昨年6月から販売されており、今後はOEM(他社ブランド製品の製造)として井関農機、クボタも発売する。
 キャベツ収穫機は農研機構、ヤンマー、オサダ農機が開発。作業用の人員と大型コンテナを乗せることができ、機上で選別・調製作業ができるのが特長だ。
 大型のタイプは6月、小型のタイプは11月頃に発売する予定で、「すでに北海道、鹿児島、千葉などで実証試験を行い、非常に高い評価を得ている」という。

 選定された5技術は次の通り。

▽生産しやすく栄養価の高い稲発酵粗飼料用水稲品種「たちすずか」
▽日没後(EOD)の加温や光照射による花きの省エネルギー生産技術
▽4tトラックに積載可能な小型汎用コンバイン
▽機上調整作業と大型コンテナ収容を特長とする高能率キャベツ収穫機
▽「不知火」などの主要中晩柑の夏季出荷技術


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