世界初の光制御型農業用フィルム「調光」でハウス栽培の省力化に貢献 サンテーラ2015年9月14日
住友化学の連結子会社サンテーラ(株)は、世界初となる光制御型農POフィルム『調光』を住友化学と共同で開発、ハウス栽培農家の省力化に大きく貢献するものと注目されている。
新規高機能農POフィルム『調光』は、外気温に反応し、低温時には透明に近い色調で直達光を取り入れ、ハウス内の温度を保ち、高温時には梨地調に変化して散乱光とし、ハウス内の温度上昇を制御するという、優れた機能がある。高温時に太陽光を遮蔽するシートをハウスに張るという、膨大な手間を省く効果もある。
こうした新規高機能農POの特徴により、高温時の作物の葉焼け、果実焼け、花飛びの回避や作業環境の改善をはじめ、低温時の光量不足の対策になることも期待できる。またこの効果は長期間に渉る再現性・持続性があり、流滴剤コーティングタイプであるため、農POフィルムの長期展張が可能だ。
さらに、従来品に比べ、飛躍的に耐農薬性能を大幅に向上させ、更に保温性は、業界トップを誇る同社製品「クリンテートEX」と同等だ。
またフィルム厚みは150ミクロンで、流滴剤コート仕様にしてある為、従来品の耐用年数は通常3年~5年だが、7年間という長期展張を実現した。
同社は、全農・県本部、農業試験場、国立大学農学部などに『調光』の実展張曝露試験を委託、全国21か所で実証試験を継続中だ。ハウス内6か所に温度計・照度計を設置し、トマト、キュウリ、いちご、小松菜など葉菜類、花卉などの生育状況やハウス内環境などを調べている。
試験先からは、「高温時に調光の方がハウス内温度が低い気がする」「光の弱い時期の生育差は認められず。高温時に調光は涼しい感あり」「調光区では果実焼け並びに裂果、尻腐れ病の発現が低減されている」などのコメントが寄せられている。
新規高機能農PO『調光』の価格は、ハウスの規模により不定だが、従来品(長期展張タイプ)の約1.5倍になるもようだ。同社は世界初の外気温に感応する農PO『調光』について、ハウス栽培など施設園芸農業資材として活用することで、作業環境の改善や省力化に高い効果を発揮するものと、期待を寄せている。
この製品に関する問い合わせは、サンテーラ(株)営業部TEL:03-6837-9030まで。
(写真)高温時の「調光」と透明フィルムの比較 光の散乱効果の比較
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(125) -改正食料・農業・農村基本法(11)-2025年1月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (42) 【防除学習帖】第281回2025年1月18日
-
農薬の正しい使い方(15)【今さら聞けない営農情報】第281回2025年1月18日
-
イタリアはラーメンブーム【イタリア通信】2025年1月18日
-
「一揆は対立ではなく連携へののろし」 この機逃せば農村消える 山形県の農家・菅野芳秀さん2025年1月17日
-
鳥インフルエンザ続発 愛知で国内30例目、千葉で31例目2025年1月17日
-
米の作況指数 「農水省発表マイナス5が新潟の実感」 新潟大・伊藤助教が指摘2025年1月17日
-
鳥インフル 米デラウェア州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月17日
-
令和6年度スマート農業アクセラレーションサミット開催 JA全農2025年1月17日
-
(418)日本初のグローバル化の功罪【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】有機農業で次代に活路 JA常陸組合長 秋山豊氏2025年1月17日
-
【JAトップ提言2025】環境と農業の両立に的 JA秋田中央会会長 小松忠彦氏2025年1月17日
-
生産者にZ‐GIS活用講習会 JA全農2025年1月17日
-
JA広報大賞 JAふくしま未来に決定 JA全中2025年1月17日
-
農業界特化就活フェア「あぐりナビ就活FES.」東京、大阪で開催 アグリメディア2025年1月17日
-
「2024年度 GAPシンポジウム」開催 日本生産者GAP協会2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベリマークSC」 FMC2025年1月17日
-
適用拡大情報 殺虫剤「ベネビアOD」 FMC2025年1月17日
-
日本生協連「くらしと生協」包丁研ぎの魅力を伝えるアニメ動画を公開2025年1月17日
-
東大阪農業PR大使・シャンプーハットてつじ密着取材「ピカッと東大阪」で公開2025年1月17日