土壌病害、センチュウ害対策巡り「土づくり推進シンポジウム」開催 土づくり推進フォーラム2016年12月9日
12月7日、東京・日比谷図書文化館大ホールにおいて「土壌病害、センチュウ害対策技術の最近の動向」をテーマに「土づくり推進シンポジウム」が開催された。
「2016年 土づくり推進シンポジウム」は、土づくり推進フォーラムの主催、土壌保全調査事業全国協議会、全国エコファーマーネットワークの共催で開催された。
松本聰土づくり推進フォーラム会長(東京大学名誉教授)の開会の挨拶に続き、今回のテーマである「土壌病害、センチュウ害対策技術の最近の動向」を巡り、講演、総合討論が行われた。講演内容は次の通り。
(1)「畑の健康診断によるアブラナ科野菜根こぶ病の防除対策」・三重県農業研究所 農産物安全安心研究課主幹研究員 鈴木啓史氏
(2)「キャベツ等の土壌病害及びセンチュウ害の診断と対策」・群馬県農業技術センター 環境部病害虫係長 酒井宏氏
(3)「果樹の紋羽病の診断と対策の最近の動向」・農研機構果樹茶業研究部門 生産・流通研究領域病害ユニット上級研究員 中村仁氏
(4)「ジャガイモそうか病の診断と対策」・片倉コープアグリ(株)筑波総合研究所 資材開発チームリーダー 三星暢公氏。
三重県農業研究所の鈴木氏は、「畑の健康診断とは、植物体(素因)に感染・発病した病原菌(主因)に目を向けてきた今までの診断・防除対策から、畑の病原菌(主因)および環境要因(誘因)に着目する新たな考え方」と述べ、その発病ポテンシャルに応じて防除対策を実行するものだと説明した。
講演では、精度の高い病害の見分け方や具体的な防除対応策などが述べられ、熱心な質疑応答が交わされた。会場の日比谷図書文化館大ホールは、講演開始前から満席状況となり、充実した内容のシンポジウムとなった。
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