配合飼料価格 1tあたり1100円値下げ-JA全農2017年6月27日
JA全農は6月26日、7~9月期の配合飼料供給価格を4~6月期より全国全畜種総平均1tあたり約1100円値下げすると発表した。
トウモロコシ、大豆粕価格などの値下がりと円高が要因。改定額は地域別・畜種別・銘柄別に異なる。
価格改定にあわせてJA全農は以下のような飼料をめぐる情勢を公表した。
トウモロコシのシカゴ相場は1ブッシェル(約24kg)3.6ドル台で推移していたが、米国産新穀の作付面積が減少するとの見通しから同3.7ドル台まで上昇した。その後、生育期に入り高温乾燥の天候予報により作柄悪化懸念が高まったため値上がりし、現在は同3.8ドル前後となっている。
一方で穀物価格に加算される内陸産地からの輸送運賃などは、米国産向けの需給緩和などで一時的に値下がりしている。今後は、米国産新穀の作柄に影響を与える夏場の受粉期に向けて天候に左右される相場展開が見込まれるという。
大豆粕のシカゴ相場は3月には1t360ドル台で推移していたが、米国産新穀大豆の作付け面積増加見通しにより、大豆の相場が下落したことから同340ドル前後まで値下がりした。その後も新穀大豆の作付が順調に進んだため相場は軟調な展開が続き、現在は同330ドル台となっている。
国内大豆粕価格はシカゴ相場の値下がりと為替の円高の影響で値下がりが見込まれる。
米国ガルフ・日本間のパナマックス型海上運賃は、2月には1トン36ドルで推移していたが、中国向け石炭や南米産穀物の輸送需要で4月には同40ドル超の水準まで上昇した。その後、輸送需要が一服したことから現在は同37ドル前後で推移している。
今後はブラジル産トウモロコシの豊作により南米産穀物の輸送需要が増加すると予想されていることから、海上運賃は底堅く推移することが見込まれるという。
円相場は6月から米国の年数回の利上げ観測が高まり、114円台まで円安が進んだが、米国の経済政策に対する先行き不透明感の高まりから円高となり、現在は110円前後となっている。
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