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産業用ドローンをインフラ点検に活用 コンセプト・デンソー2017年7月28日

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 (株)コンセプト(本社:東京都千代田区、以下Qoncept)は、(株)デンソー(本社:愛知県刈谷市)が開発中の、道路の橋などの社会インフラの点検に使用する産業用UAV(ドローン)向けに、画像認識技術を用いた飛行速度制御装置の実装を進めている。

特徴点群の移動量から速度を推定 Qonceptはこれまで、大阪大学発の研究開発型技術ベンチャー企業として、「Qoncept 4D Tracker」、「Qoncept Visual SLAM」、「Qoncept AR Engine」などの独自の画像処理技術を開発し、放送やスポーツなどの現場で、実用可能な技術として評価され、発展を遂げてきた。
 特にスポーツ分野では、リアルタイムで使用可能な計測技術として、国際大会などの大舞台で活用されている。
 またドローンの分野でも、画像処理によるドローンの自動制御技術の研究開発を実施しており、東京都の助成金事業「次世代イノベーション創出プロジェクト2020助成事業」にも、採択されている。
 産業用UAV(ドローン)を活用したインフラ点検において、損傷点検用に撮影する画像の質および量を必要十分なものとするためには、機体の進行速度を一定に保つという方法がある。

(写真)特徴点群の移動量から速度を推定


 一般的に屋外では、GPSを活用することが考えられるが、橋の下などGPSによる測位精度が低い環境では、機体の速度推定の精度は相対的に悪化する。
 今回、デンソーのUAVは、機体の速度推定の精度を上げるために、Qonceptの画像認識技術を用いた開発を進めている。
 具体的には、機体に搭載されたステレオカメラで橋の裏側などを撮影する場合、Qonceptの画像認識技術には、検出された特徴点の単位時間あたりの三次元的な移動量を計算することで、機体の速度をリアルタイムに推定する技術が搭載されている。それを、フィードバックすることで、安定飛行による撮影に寄与する、というものだ。
 UAV(ドローン)は、小型・軽量であるという性質上、計算資源が限られている。そのため、機体に搭載されるソフトウェアにも、限られた計算資源でも適切に動作することが求められる。
 ドローン対応でも、ニュートラルな最適化対応や、リアルタイム画像処理についての豊富な経験など、Qoncept独自の技術開発力や実績が評価されている。
 今後もQonceptでは、速度推定技術にとどまらず、画像認識技術による産業用UAV(ドローン)の安定飛行、操縦者の負担軽減、撮影の最適化などに寄与する技術開発を進めていく考えだ。

画像から特徴点を検出

(写真)画像から特徴点を検出

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