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売上高7.8%減 2020年3月期決算短信 デンカ2020年5月14日

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デンカは5月13日、2020年3月期決算短信を発表した。

同期の売上高は3808億300万円で前年同期比323億2400万円減の7.8%減。車両電動化関連やヘルスケア分野で販売数量が増加したが、一部製品で原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しを行ったこと、および米中貿易摩擦や期後半のコロナ禍による需要減を受けた販売数量の減少があった。

営業利益は315億8700万円で前年同期比26億4100万円減の7.7%減となり、売上高営業利益率は8.3%。経常利益は300億3400万円で前年同期比27億7600万円減の8.5%減となり、親会社株主に帰属する当期純利益は227億300万円で前年同期比23億4200万円減の9.4%減。販売数量の減少に加えて、ヘルスケア分野などで将来に向けた先行投資による費用負担が増加したことによるもの。

 
部門別売上高は次のとおり。

◎エラストマー・機能樹脂部門
売上高は1,493億2500万円で前年同期比299億1200万円減の16.7%減。クロロプレンゴムは、全体的に需要が減退したため販売数量が減少し減収。また、スチレンモノマーやABS樹脂、シンガポールの子会社デンカシンガポール社のポリスチレン樹脂、MS樹脂の販売は概ね堅調に推移したが、原材料価格の下落に応じた販売価格の見直しを行ったことから減収となった。

◎インフラ・ソーシャルソリューション部門
売上高は548億200万円で前年同期比4400万円減の0.1%減。特殊混和材は出荷増および価格改定により増収となり、農業・土木用途向けのコルゲート管は概ね堅調に推移したが、セメントや肥料、耐火物・鉄鋼用材料の販売は前年を下回った。

◎電子・先端プロダクツ部門
売上高は680億2800万円で前年同期比9億1400万円増の1.4%増。電子部品・半導体の搬送用部材である「デンカサーモフィルムALS」などの機能フィルムや球状溶融シリカフィラーの販売は前年を下回ったが、球状アルミナや高純度導電性カーボンブラックなどの車両電動化関連製品は販売数量が増加し増収となり、電子回路基板および高信頼性放熱プレート「アルシンク」、LED用サイアロン蛍光体「アロンブライト」の販売も好調に推移した。

◎生活・環境プロダクツ部門
売上高は369億7300万円で前年同期比20億6000万円減の5.3%減。プラスチック雨どいおよび工業用テープの販売は堅調に推移し、食品包材用シートやデンカポリマー株式会社の加工品も概ね前年並みとなったが、合繊かつら用原糸「トヨカロン」の販売数量は前年を下回った。

◎ライフイノベーション部門
売上高は355億1000万円で前年同期比14億500万円増の4.1%増。デンカ生研株式会社の試薬は国内、輸出とも販売数量が増加し増収となり、インフルエンザワクチンの出荷も前年を上回った。

◎その他部門
売上高は361億6300万円で前年同期比26億2700万円減の6.8%減。株式会社アクロス商事などの商社の取扱高が減少し、デンカエンジニアリング株式会社の完成工事高も前年を下回ったため。

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