アビガン原料となるマロン酸ジエチルの出荷開始ーデンカ2020年6月5日
デンカ(株)は6月1日、新型コロナウイルス感染症の患者を対象とした抗インフルエンザウイルス薬「アビガン」(一般名:ファビピラビル)の原料となるマロン酸ジエチルを、新潟県糸魚川市の青海工場から出荷開始した。
マロン酸ジエチルは、合成香料・農薬・医薬品などの原料として使用される有機化合物。同社は国内唯一のマロン酸ジエチルメーカーで、原料となるモノクロル酢酸も、同社関連会社のデナック(株)が国内で唯一生産している。
マロン酸ジエチルは、2017年4月まで同工場で生産していたが、今回の事態により設備を再稼働し、5月16日から生産を再開していた。
同社は、政府が決定したアビガンの備蓄量200万人分拡大に向け、原料メーカーとして速やかに供給を行う方針を示していた。さらに、簡易検査キットの一日も早い量産化を目指し、世界中で喫緊の課題となっている新型コロナウイルス感染拡大防止のため、社会的責務を果たしていく考えだ。
写真=デンカ青梅工場
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