梨農家に向けて腕上げサポーターのモニター評価を実施 JA晴れの国岡山×ダイヤ工業2020年9月9日
医療用品メーカーのダイヤ工業(岡山市)は、JA晴れの国岡山の協力を得て、果樹農家向け腕上げアシストサポーター「bonbone MOTT(ボンボーンモット)」の梨栽培における機能評価のため、モニターを実施した。
腕上げサポーター「bonboneMOTT」

「bonboneMOTT」は2018年、腕を上げた状態での作業が多いぶどう農家の作業負担を軽減するためにJA晴れの国岡山と共同開発した製品。ゴムの張力を活かして腕上げ作業をアシストし、腕の負担を軽減する。総重量は約170グラムとスポーツタオル1枚分程の軽さで、長時間の装着も可能。サポート力調整ベルトによって作業に合わせた段階的にサポートする。
これまでは、小さな果実を間引く摘粒作業や樹木の剪定作業等、腕の上げ下げを繰り返し行う作業を対象に販売してきたが、同じ棚下栽培の方法で生産する梨農家からも腕上げ作業時にかかる身体への悩みの声が上がっていたため、梨農家での実証実験を行った。
今回検証したのは梨栽培特有の「ネット掛け作業」。袋が掛かった果実の上からさらにネットを枝に括りつけることで成長した果実の地面への落下防止を目的とした作業で、ぶどうに比べ約2倍の1200~1400グラムと果実に重さがある梨ではこの作業がかなりの重労働。ネット掛けには1個あたり約30秒かかり、連続的にネットをかけていくため腕を長時間上げた状態で保持する必要があり、首や肩にかかる負担も大きい。
モニターに協力した、鏡野町で梨農園を運営する愛宕梨の生産者は、「ネット掛け作業は腕を上げた状態でネットの紐を枝に括りつけていくため、手先を使った繊細な作業になり、他の作業と比べても首、肩にかかる負担が大きく毎年悩みの種となっていた。今回bonboneMOTTを装着して同様の作業を行ったところ、首を支点に腕を支えられる感じがはっきりと感じられ、思いのほか腕を上げた状態での作業が楽になった。今後は春先に行う誘引作業でも試してみたい」と感想を述べた。
今回、ぶどう栽培だけでなく梨栽培においても「bonboneMOTT」を使うことで作業負担が軽減できることが明らかになったことから同社は、全国の梨農家や同様の作業を行う棚下栽培の果樹農家などにも展開していく。本体価格は8000円(税別)。全国のJA店舗で販売。
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