自然エネルギーで運営する地域密着型ICT農場が開所 スマートブルー2020年9月15日
スマートブルー(株)は9月23日、自然エネルギーで運営する地域密着型ICT農場の開所式を神奈川県茅ケ崎市で行う。
スマートブルーの茅ケ崎農場
同社は、9月から茅ケ崎市で、農業と発電事業を両立する営農型発電(ソーラーシェアリング)設備の下、「茅ケ崎市低炭素まちづくり計画」の推進に寄与する自然エネルギーを活用した地域密着型ICT農場の運営を始める。同事業の特徴は次の4つ。
(1)自然エネルギーのみで運営する環境調和型次世代農場
ハウス上空に設置した太陽光パネルで発電した電気は、FIT制度(固定価格買取制度)を利用した売電を行わず、農場内で使用する機器(農業用ICT、井戸用ポンプ、養液灌水システム、ビニール開閉システム)の電源として利用することで、エネルギーの地産地消を実現。また、蓄電池の導入により天候に左右されず自然エネルギーを利用して安定的に営農を続けることが可能となった。
電気は太陽から生み出し、水の使用量を抑えた栽培設備の導入により、環境負荷を極力減らした環境調和型農場として稼働をスタートする。
(2)防災拠点機能を備えた農場
自然エネルギーを蓄電池に貯めて運用することで、大規模災害時などの停電時にもおいても、井戸用ポンプ、夜間照明、コンセント、Wi-Fiが利用できるようになり、農場が地域の防災拠点としての役割を担うことが可能となった。非常時にはこれら設備を無償で地域の方々に開放する予定。
(3)新規就農者の受け入れとなるモデル農場
次代のかながわ農業の担い手育成機関である神奈川県立農業アカデミーの卒業生を受け入れることで、地域に根差した農業人材の活躍の場を提供。また、設備の導入コストは事業者が全て負担するスキームを導入することで、低リスクで農業に参入することが可能となる。
(4)農福連携事業に適した農場
農業ICT(養液管理システム、各種環境センサ、被覆自動開閉システム、モニタリングカメラ)により省力化された本農場では、養液水耕栽培により葉物野菜(レタス、ケール、ミズナ、からし菜など)を周年栽培し、地域の直売所やスーパーに出荷する。効率化、省力化された環境の中で、障害を持つ人の働きがい、生きがいづくりの場としても適したモデル農場となっている。また、地域の学校等の食育の場として農場の利用を予定。
栽培のイメージ
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