牛の行動モニタリングシステム 分娩アラートサービスを提供開始 デザミス×NTTテクノクロス2020年10月15日
デザミス(株)と、NTTテクノクロスは、乳用牛および肉用繁殖牛の分娩兆候を検知するアルゴリズムを共同開発。両社はデザミスが提供している牛の行動モニタリングシステム「U-motion」のオプションとして、10月14日から肉用牛繁殖農家を対象に分娩アラートをサービス提供を始めた。
近年、子牛の市場価格が高騰し、分娩事故は肉用牛繁殖農家と酪農家にとって、大きな経済的損失であると同時に精神的なダメージも大きい。母牛の分娩予定日には見回りや待機を行うが、実際の分娩は予定日から数日前後することが多く、深夜から早朝に及ぶ場合もあるため、農家にとって大きな負担となっている。
牛を観察する人工知能「U-motion」は、ICT・IoT・人工知能などの技術を活用して牛の行動をリアルタイムにモニタリングするサービス。牛に装着した専用センサが、採食、飲水、起立、横臥、歩行、反芻などの行動データを24時間収集する。集積したビッグデータは人工知能(AI)で解析し、アラート機能や台帳機能として提供することで、効率的な農場経営をサポートする。
これに加え新たに、分娩検知専用のセンサタグを牛の尻尾に装着し、センサで取得した加速度と気圧のデータから自動で分娩兆候を検知するアルゴリズム(特許出願中)を開発。日本で初めて尻尾の動きで分娩を検知するシステムを実現した。また、アルゴリズムが分娩兆候を検知すると、牛番号・牛舎番号などの個体情報をEメールで通知。農場から離れた場所からも分娩予定の牛の行動を確認することができる。さらに、アラートが出た牛を優先的に対応することで分娩事故のリスクを減らすことが可能となる。
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