2025年に700億300万米ドルに成長予測 動力農業機械の市場規模2020年11月24日
(株)グローバルインフォメーションは11月20日、市場調査レポート「動力農業機械の世界市場:COVID-19の影響を踏まえたタイプ別、地域別の分析と予測、2020年~2025年」 (BIS Research Inc.) を発売した。
動力農業機械の市場規模は、2019年の631億7000万米ドルから2025年には700億3000万米ドルに成長すると予測。各国の政府の間で、農産物を増やす必要性に対する意識が高まっており、市場を牽引すると予想されている。市場の成長により、食糧安全保障への懸念の解決が期待されており、政府や利害関係者による投資や貿易政策などの取り組みが急増し、市場の成長を後押ししている。
動力農業機械は、トラクター、噴霧機、種まき機、コンバインや耕うん機など幅広いソリューションで構成され、市場では農業用トラクターが最大のシェアで、次いでコンバイン、種まき機、噴霧機の順。農家の間では、 生産量、作業効率、土壌肥沃度、収益性の向上を目的とした導入が増加している。
新型コロナウイルスの農業機械市場への影響
新型コロナウイルスのパンデミックにおいて、農業機械業界は、メンテナンスサポートや必要な機器の提供により、食品バリューチェーンの架け橋として重要な役割を果たしている。コロナ禍によりサプライチェーンが寸断されることで、企業は地産地消という新たな戦略に注力。この現地化により、2020年12月から2021年第3四半期まで市場は成長すると予想。さらに、2022年第3四半期から第4四半期までに、市場は通常の状態に戻ると予想されている。一方、最大のトラクター市場であるインドでは、2020年は19%の落ち込みが予想されている。
競合環境
市場で事業を展開している主要プレーヤーは、自社の既存製品や新製品、技術についての認知度を高め、競合他社の製品ポートフォリオに対抗するために、製品発表活動を大幅に強化している。例えば、2019年10月には、Deere & Companyが8Rホイールトラクター、8RT 2トラックトラクター、業界初の固定フレーム4トラックトラクターである8RXを発売。2019年、クボタは高馬力モデルを搭載した新シリーズのトラクターを発売しており、北米トラクター市場での同社のビジネスが加速することが期待されている。また、市場の拡大に向けて、パートナーシップやコラボレーション戦略が大きく採用されている。
地域別市場
2019年には、アジア太平洋・日本地域が動力農業機械の販売量で最大を記録し、中国、北米がこれに続いた。アジア太平洋・日本地域の高い人口増加率、可処分所得の増加、都市化の進展などの傾向は、同地域の消費パターンに強い変化をもたらしている。そのため、アジア太平洋・日本地域の農家は、需要の増加に対応するために、作物の収穫量を増やし、農産物を一年中供給することに注力している。
アジア太平洋地域と日本地域では、新型コロナウイルスの影響で、2020年の動力農業機械市場の販売台数は減少。アジア太平洋・日本地域は、都市人口の増加、インターネット農法の市場への浸透、政府の有利な投資の増加により、高い市場成長機会が予想されている。政府、コンソーシアム、協会、国連などの世界的な組織はすべて、新型コロナウイルスの農業への影響を緩和するための継続的な取り組みを行っている。
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