植物工場のプランテックス クボタから資金調達で大規模マザー工場建設2020年12月1日
植物工場のスタートアップ(株)プランテックスは、クボタを引受先とした第三者割り当て増資による資金調達を実施した。調達した資金を活用してマザー工場を建設・運営し、野菜の生産量を拡大する。
植物栽培研究所のイメージ
今回の資金調達により同社は、事業の旗艦となる新方式植物工場(マザー工場)を建設・運営するための資金として活用。同工場の建設・運営を通じて、同社の植物生産システムが、効率的で安定的であることを実証する。また、農業機械メーカー大手のクボタとの連携を強めることで、植物工場の企画・建設事業を国内外で推進していく。
同社が開発した栽培装置は、栽培棚ごとに独立した密閉方式で、装置内部に空調や養液循環システムを組み込んでいるため、各棚の栽培環境を高精度に制御することができる。用途別に植物工場向けの大型栽培装置、研究開発向けの小型栽培装置の2種類を提供する。
大型栽培装置は、一般的な人工光型植物工場に比べ、生産の安定性と面積あたりの生産性を同時に高めることができる。また、栽培装置を複数台並べることで、同一工場内で複数の栽培環境を設定できるため、一般的な人工光型植物工場では難しかった多品種栽培に対応する。
同社は、小型栽培装置を用いて、機能性野菜や薬用植物などの高付加価値植物の栽培に関する研究開発も進めており、栽培環境を高精度に制御することで、植物の栄養成分や薬用成分を高めることをめざしている。
同社の小型栽培装置と大型栽培装置は、独自開発の植物成長管理システムと連動することで、栽培環境と植物生育に高い再現性を持つことから、小型栽培装置で見出した高付加価値植物の栽培条件を、大型栽培装置による植物生産に直ちに適用でき、研究開発から生産までを繋げることができる。
同社は、2019年から東京・京橋に密閉方式の大型栽培装置を設置し、葉物野菜を生産。採れた野菜は、都内の大手スーパーで販売され、評価も高い。また、小型栽培装置を多数設置した植物栽培研究所(仮称)の設立を予定。大学、企業、研究機関と連携し、栽培品種の多様化、機能性野菜や薬用植物などの高付加価値植物の栽培に関する研究開発を加速していく。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(123) -改正食料・農業・農村基本法(9)-2024年12月21日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (40) 【防除学習帖】第279回2024年12月21日
-
農薬の正しい使い方(13)【今さら聞けない営農情報】第279回2024年12月21日
-
【2024年を振り返る】揺れた国の基 食と農を憂う(2)あってはならぬ 米騒動 JA松本ハイランド組合長 田中均氏2024年12月20日
-
【2025年本紙新年号】石破総理インタビュー 元日に掲載 「どうする? この国の進路」2024年12月20日
-
24年産米 11月相対取引価格 60kg2万3961円 前年同月比+57%2024年12月20日
-
鳥インフルエンザ 鹿児島県で今シーズン国内15例目2024年12月20日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「稼ぐ力」の本当の意味 「もうける」は後の方2024年12月20日
-
(415)年齢差の認識【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月20日
-
11月の消費者物価指数 生鮮食品の高騰続く2024年12月20日
-
鳥インフル 英サフォーク州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月20日
-
カレーパン販売個数でギネス世界記録に挑戦 協同組合ネット北海道2024年12月20日
-
【農協時論】農協の責務―組合員の声拾う事業運営をぜひ 元JA富里市常務理事 仲野隆三氏2024年12月20日
-
農林中金がバローホールディングスとポジティブ・インパクト・ファイナンスの契約締結2024年12月20日
-
「全農みんなの子ども料理教室」目黒区で開催 JA全農2024年12月20日
-
国際協同組合年目前 生協コラボInstagramキャンペーン開始 パルシステム神奈川2024年12月20日
-
「防災・災害に関する全国都道府県別意識調査2024」こくみん共済 coop〈全労済〉2024年12月20日
-
もったいないから生まれた「本鶏だし」発売から7か月で販売数2万8000パック突破 エスビー食品2024年12月20日
-
800m離れた場所の温度がわかる 中継機能搭載「ワイヤレス温度計」発売 シンワ測定2024年12月20日
-
「キユーピーパスタソース総選挙」1位は「あえるパスタソース たらこ」2024年12月20日