キュウリ黄化えそ病耐病性の新品種「あすとろ」発売 久留米原種育成会2020年12月2日
(株)久留米原種育成会は、キュウリの産地で甚大な被害をおよぼすキュウリ黄化えそ病(MYSV)に耐性を持つ品種の商品化に日本で初めて成功。新品種「あすとろ」として2021年2月から発売する。
きゅうりの新品種「あすとろ」
「キュウリ黄化えそ病(MYSV)」は、ミナミキイロアザミウマによって媒介されるメロン黄化えそウイルスによって引き起こされ、キュウリでは1995年に高知県内で発生が確認されて以来、全国の産地から被害が報告されている。MYSVに感染すると葉に特徴的な病徴が発生。症状が進むと生育が抑えられ、果実にも発生し、収穫量が大幅に減少する。さらに、病徴が激しくなると枯死することがある。
MYSVはウイルスの防除や媒介する昆虫の駆除が難しく、全国の産地からMYSVに耐性を持つ品種が熱望されていた。
きゅうりの新品種「あすとろ」は、育種素材に農研機構が開発したMYSV耐病性の「きゅうり中間母本農7号」を用いた。これを自社の系統に交配し、選抜と耐病性の検定を長年にわたって繰り返し、MYSV耐病性を持つ親系統の育成に成功。その親系統を用いた品種の試験栽培を繰り返し、最も結果が良かった品種を「あすとろ」と名付けた。うどんこ病、褐斑病、べと病にも耐病性がある。
適合作型はハウス栽培で2~8月播種、3~9月定植の雨除け・抑制栽培。主枝雌花率は30~50%。果長は20~21センチで、果形は高温期に極めて安定する。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】モモほ場で「モモ果実赤点病」県内で初めて確認 愛知県2024年12月27日
-
【特殊報】ブドウにシタベニハゴロモ 県内の果樹園地で初めて確認 富山県2024年12月27日
-
【注意報】かぼちゃにアブラムシ類 八重山地域で多発 沖縄県2024年12月27日
-
米輸入めぐるウルグアイ・ラウンド(UR)交渉 過度な秘密主義に閣僚も「恥」 1993年外交文書公開2024年12月27日
-
1月の野菜生育状況 さといも以外の価格 平年を上回る見込み 農水省2024年12月27日
-
(416)「温故知新」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年12月27日
-
東京23区の12月の消費者物価 生鮮食品の前年同月比は2桁増2024年12月27日
-
JA全農あきたがスマート農業研修会 農機・担い手合同は初2024年12月27日
-
【農協時論】石破新政権へ期待と懸念 地方創生自任し民主的な議論を 今尾和實・協同組合懇話会代表委員2024年12月27日
-
ブランドかんきつ「大将季」登場 銀座三越で「鹿児島の実り」開催 JA全農2024年12月27日
-
「鹿児島県産 和牛とお米のフェア」東京・大阪の飲食店舗で開催 JA全農2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(1)循環型社会 日本が先導を 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【世界の食料・協同組合は今】化石補助金に対する問題意識(2)化石資源補助削減が急務に 農中総研・藤島義之氏2024年12月27日
-
【人事異動】日本農産工業(2025年4月1日付)2024年12月27日
-
TNFDを始める企業必見 農林中金・農中総研と共同セミナー開催 八千代エンジニヤリング2024年12月27日
-
「産直白書2024年版」刊行 記録的な猛暑で農業の難しさが顕著に 農業総研2024年12月27日
-
農林中金 医療メーカーのニプロとソーシャル・ローン契約 10団体とシンジケート団2024年12月27日
-
協同組合振興研究議員連盟に国会決議を要請 IYC全国実行委員会2024年12月27日
-
2025国際協同組合年全国実行委員会がSNSで情報発信2024年12月27日
-
インターナルカーボンプライシング導入 井関農機2024年12月27日