xEV向けに新放熱基板を開発 デンカ2020年12月4日
デンカは、xEV※向けの新たな放熱材料として異種金属接合が可能な窒化ホウ素樹脂複合基板(以下、BN樹脂複合基板)を開発したと発表した。12月2日より開催の「高機能素材Week」(幕張メッセ)で紹介されている。
BN樹脂複合基板は、主にxEV等へ搭載されるモーター駆動インバーター制御用パワーモジュール等に対応できるベース基板。高機能性セラミックスの1つである窒化ホウ素(BN)の優れた熱伝導性、電気絶縁性などの特長を活かしながら接着性樹脂を複合させることで従来の放熱基板では困難だった厚銅を含む異種金属の基板表裏への接合を実現した。これにより、様々な材料で構成されるパワーモジュールの小型化・軽量化や熱伝導性の向上などにつながることが期待される。また、ユーザーの要求特性に応じて樹脂とBNの比率を変更し熱伝導率を調整できることから多様な設計が可能になる。
同社は経営計画「Denka Value-Up」における成長戦略「事業ポートフォリオの変革/スペシャリティー事業の成長加速化」の一環として、5G・xEVを中心とした環境・エネルギー分野に注力しており、今後も新機能性セラミックスやLCPフィルム、低誘電絶縁材料等の新素材開発を進めていく。
高機能素材Week出展概要は次のとおり。
【高機能素材Week 出展概要】
会期:2020年12月2日(水)~4日(金)10:00~18:00(12月4日(金)のみ10:00~17:00)
会場:幕張メッセ(千葉県千葉市)
<第11回高機能フィルム展(ブース番号:22-48)>
(同社展示製品)
・5G関連素材:LCPフィルム、低誘電有機絶縁材料
・表面加飾シート:ノーブルダクト(光透過性良触感起毛シート)
・その他高機能素材:高耐熱フィルム、高耐熱仮固定接着剤、BN樹脂複合基板
<第5回高機能セラミックス展(ブース番号:6-48)>
(同社展示製品)
・高熱伝導性フィラー:球状アルミナ、球状マグネシア、窒化ホウ素、窒化珪素
・誘電特性制御:低誘電正接シリカ・高誘電率フィラー、熱膨張制御フィラー
・蛍光体
・アルミナ繊維:断熱材料
※xEVは、電気自動車(BEV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグイン・ハイブリッド自動車(PHEV/PEV)、水素燃料電池自動車(FCEV/FCV)の総称。
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