生物学的種子処理の市場規模 2025年に17億米ドルに到達予測2021年3月18日
(株)グローバルインフォメーションは3月17日、市場調査レポート「生物学的種子処理の世界市場 (~2025年):タイプ (微生物・植物)・作物 (トウモロコシ・小麦・大豆・綿・ヒマワリ・野菜)・機能 (種子保護・種子強化)・地域別」 (MarketsandMarkets) の販売を開始した。
同レポートによると、生物学的種子処理の市場規模は、2020年の9億米ドルから年平均成長率(CAGR)は11.9%で成長し、2025年には17億米ドルに達すると予測。市場は、持続可能な農業手法の採用に加え、主要市場プレーヤーが製品の研究開発に多大な投資を行っていることに影響されている。生物学的種子処理ソリューションに関連する農業上および環境上の利点は、業界の世界的な成長の主な要因となっている。有用微生物や植物抽出物は、合成肥料や化学農薬の使用を減らし、農家の投資や環境リスクを軽減する重要なツールとして機能すると予測される。
新型コロナウイルスの種子処理市場への影響
生物学的種子処理市場には、BASF SE(ドイツ)、Bayer AG(ドイツ)、Novozymes A/S(デンマーク)、Syngenta Group(スイス)、Corteva Agriscience(米国)などの主要なTier1およびTier2のメーカーが含まれている。各社は、アジア太平洋地域、欧州、北米、南米、その他の様々な国に製造施設を持っており、新型コロナウイルスの影響で、サプライチェーンが混乱。農業分野では、労働力の不足、輸送障壁、市場アクセスの制限、一部地域での在庫不足などの問題に直面した。多くのメーカーで原材料が不足し、種子処理製品の製造を縮小することになったが、農業活動が正常化したことで、各社は製品を必要な場所に届けることができるようになった。他の生物学的農業製品と同様、種子処理製品も重要な役割を果たしており、世界中の農家にとって欠かせないソリューションとなっている。
牽引要因:化学的種子処理に伴う環境問題
生物学的種子処理の可能性に対する高い認識と、従来の化学薬品に伴う環境・健康リスクにより、生物学的種子処理の需要が大幅に増加。化学薬品による種子処理は、環境に悪影響を与え、受粉媒介者に深刻なリスクをもたらす。ネオニコチノイド系の殺虫剤は、ミツバチに対して非常に強い毒性があるとされている。害虫駆除の活性物質として使用される微生物は、合成化学物質と比較して、環境や非標的種に対して一般的に安全であると認識されている。
抑制要因:政府による規制の障壁
生物活性成分の規制環境は、国や地域によって異なる。一般的に、生物学的種子処理製品は有益でありながら、化学的植物保護製品とは異なるものと認識されているが、一貫したものではなく、国によっては、生物学的製剤が特定の法律に基づいて登録されていたり、化学的植物防護製品と同様の方法で登録されていたり、明確なプロセスが存在しない場合もある。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日