有人監視型ロボット田植機「PRJ8D-R」来年2月に新発売 井関農機2021年6月21日
井関農機は2022年2月、自動化技術を織り込んだ有人監視型ロボット田植機「さなえ」 PRJ8D-R(8条植)を発売。全ての機種を横断する自動操舵イノベーションの総称を「ISEKI ドリームパイロット」と名付け、センシング技術、営農管理システムを合わせた3分野のICT化を進める。
自動運転の作業
「さなえ」 PRJ8D-R(8条植)は、オペレータが監視することで安全性を確保しながら、田植機での自動作業を可能にする。田植え作業の省力化と作業効率を向上するほか、オペレータの疲労軽減や不慣れな作業者の習熟にかける時間コストなどの課題を解決する。
主な特長は自動運転機能、安心安全機能、可変施肥機能(FV型)の3点。自動運転機能は、監視者が田植機を目視可能な環境下で自動作業ができる機能で、オペレータがほ場最外周3辺を搭乗して植え付けを行うことでほ場マップを自動で作成する。内周はリモコンを使い搭乗せずに無人作業ができる。
一般的に田植え作業では、田植機のオペレータと苗・肥料の補給を担当する補助者が協力して作業するが、無人での自動運転によって、オペレータは監視者となり、一人での田植え作業も可能。オペレータは習熟が必要な直進・旋回作業や植え終いの条止めなどを行う必要がない。また、RTKやVRSを用いた高精度な自動作業で、田植機の操作に不慣れでも熟練者のような作業を行える。
安心安全機能として、自動作業中は全方位から視認可能な3色の積層灯と警音器により田植機の作動状態を確認でき、異常を検出したり位置情報をロストしたりした場合は、自動作業を停止する。また、リアルタイムセンシングの可変施肥仕様の追加設定を予定。事前の施肥データがなくても田植え時にその場でほ場データの取得から可変施肥までを同時に行う。一定量を施肥する場合と比較して、収穫時の倒伏や生育ムラを低減できる。作土深や肥沃度、減肥率をマップ化し、データとして営農活動に活用できる。
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