世界の灌漑用コントローラー市場 CAGR16%で成長を予測2021年7月15日
市場調査レポートプロバイダーのReport Oceanは7月14日、灌漑用コントローラーの世界市場に関するレポートを発売した。
同レポートは、灌漑用コントローラーの世界市場は、年率16%で成長し、2020年には8億4162万米ドルの市場になると予測している。
灌漑コントローラは、農業生産を支援するために適切なタイミングで適切な量の水を散布するとともに、水、エネルギー、化学物質の使用に必要な高い効率性を実現する、灌漑システムの重要なコンポーネント。機械式や電気機械式の灌漑タイマーは、灌漑コントローラーとも呼ばれる。市場を牽引する要因は、水に対する需要の高まりと、近代的な農法の使用の増加による。
同レポートは、芝生・園芸用品市場の急成長が、灌漑コントローラの需要を押し上げると予想。灌漑コントローラーとその周辺機器の設置コストが高いことや、世界的な農業所得の減少が、近い将来の市場成長を制限すると予想される。アグリビジネスの構造が細分化された結果、高額な負債、競争の激化、キャッシュフローの低下、投資家の関心の低さ、マージンの圧迫などにより、農家の灌漑設備への投資能力が低下。Wi-Fiやクラウドベースのシステムを植物のキャノピーや土壌水分センサーに組み合わせて現場の状況をリアルタイムに把握したり、GPSを利用してセントラルピボットやリニアムーブマシンのコンポーネントの動きを追跡するなど、無線技術の変化が今後数年間の製品成長の原動力になると期待されている。
北米では、芝生、公園、運動場、ゴルフコースが多く、マイクロイリゲーション活動も盛んなため、これらの機器の採用が進んでいる。北米での灌漑コントローラの開発は、米国がリードし、欧州が続き、今後5年間では、アジア太平洋地域が灌漑用コントローラの急成長地域になると予想されている。アジア太平洋地域では、中国が市場に有利な成長機会を提供。人口増加に伴い、中国は天然資源に負担をかけており、一部の地域では深刻な水不足に陥っている。中国における灌漑コントローラ需要の主な要因の1つは、垂直林の開発にある。
世界市場の成長に貢献している灌漑コントローラーの主要プレイヤーは以下の通り。
ヴァルモント・インダストリーズ(米国)
Lindsay Corporation (米国)
Toro (アメリカ)
ハンター・インダストリーズ(米国)
レインバード(米国)
Hydro Point Data Systems (米国)
Netafim (イスラエル)
カルセンス (米国)
Glacon (イスラエル)
Rachio (米国)
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