農業用フィルムの市場規模 2026年に157億米ドル到達予測2021年7月19日
株式会社グローバルインフォメーションは7月15日、市場調査レポート「農業用フィルムの世界市場 (~2026年):タイプ (LLDPE・LDPE・リクレイム・EVA・HDPE)・用途 (温室フィルム (従来型・マクロトンネル)・サイレージフィルム (ストレッチラップ)・マルチフィルム (透明&クリアマルチ))・地域別」(MarketsandMarkets)を発売した。
農業用フィルムの市場規模は、2021年の115億米ドルから年平均成長率(CAGR)6.5%で成長し、2026年には157億米ドルに達すると予測。市場の成長は、温室用フィルム、マルチフィルム、サイレージなどの用途で農業用フィルムの需要が高まりが要因となっている。各国で農業生産高の増加に注力していることや、酪農産業の需要が増加していることなどが、農業用フィルム市場を牽引している。農業用フィルム市場の主要地域はAPAC(アジア太平洋地域)であり、欧州と北米がこれに続く。
新型コロナウイルスの農業用フィルム市場への影響
新型コロナウイルスの影響による農業活動の鈍化で、農業用フィルムの需要も減少。2020年の農業用フィルムの成長率はマイナスとなったが、産業活動は徐々に回復し、2020年第4四半期末には、多くの産業が政府の定めたガイドラインに沿って活動を始めた。農業用フィルムは、今後プラス成長が見込まれている。
牽引要因:世界的農業生産高の増加
2030年までに、世界人口は85億人に達すると予測。東欧、中央アジア、ラテンアメリカ、その他のアジア諸国では、急速な人口増加に伴い、食料需要が増加すると考えられる。農産物の急激な需要の増加は、管理された農業や、温室、マルチング、サイレージなどの技術により達成されまる。
農業用フィルムは、土壌侵食の最小化、栄養分の供給、地温の上昇、雑草の成長の抑制など、作物の品質を向上させ、農業生産性を高めるのに役立つため、農業生産量を増加する必要性が、農業用フィルムの需要を促進する役割を果たしている。
抑制要因:プラスチックの環境への悪影響
プラスチックは、効率性、安全性、低コストなどの特徴があり、農業分野で多く使用されているが、その反面、地球温暖化や汚染の原因にもなっている。ほとんどの農家では、プラスチック素材を適切に廃棄していない。プラスチックフィルムの不適切な廃棄は、水路を詰まらせたり、機器に絡みついたり、家畜や野生動物に危険をもたらす。また、プラスチックは燃焼時にダイオキシンや重金属、粒子状物質を放出し、大気汚染の原因となるほか、植物の光合成を妨げる。欧州や北米の政府は、これらの懸念からプラスチックの使用を禁止しており、各国政府は、農業における分解可能なプラスチックの使用を促進する取り組みを行っている。
市場機会:先進国地域での生分解性フィルムの使用増加
北米や欧州など先進国地域では、政府によるプラスチックの使用に関する多くの規制が設けられている。環境問題への関心の高まりは、農業用フィルムにおけるプラスチックの使用に懸念を与えているため、これらの地域では、生分解性フィルムの需要が増加すると予想される。市場では、リサイクル可能なプラスチックや生分解性プラスチックが好まれる傾向にある。生分解性フィルムは廃棄コストを削減できるため、市場の拡大が見込まれています。生分解性フィルムは、資源を節約し、汚染を減少させ、同時に、持続可能性を促進し、土壌汚染を低減することができる。
重要な記事
最新の記事
-
米価上昇止まらず 4月7日の週のスーパー販売価格 備蓄米放出効果いつから2025年4月21日
-
【人事異動】農水省(4月21日付)2025年4月21日
-
【人事異動】JA全農(4月18日付)2025年4月21日
-
【JA人事】JA新ひたち野(茨城県)新組合長に矢口博之氏(4月19日)2025年4月21日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】四つ巴のお手玉を強いられる植田日銀 トラの圧力"内憂外患"2025年4月21日
-
備蓄米放出でも価格上昇銘柄も 3月の相対取引価格2025年4月21日
-
契約通りの出荷で加算「60キロ500円」 JA香川2025年4月21日
-
組合員・利用者本位の事業運営で目標総達成へ 全国推進進発式 JA共済連2025年4月21日
-
新茶シーズンが幕開け 「伊勢茶」初取引4月25日に開催 JA全農みえ2025年4月21日
-
幕別町産長芋 十勝畜産農業協同組合2025年4月21日
-
ひたちなか産紅はるかを使った干しいも JA茨城中央会2025年4月21日
-
なじみ「よりぞう」のランドリーポーチとエコバッグ 農林中央金庫2025年4月21日
-
地震リスクを証券化したキャットボンドを発行 アジア開発銀行の債券を活用した発行は世界初 JA共済連2025年4月21日
-
【JA人事】JA新潟市(新潟県)新組合長に長谷川富明氏(4月19日)2025年4月21日
-
【JA人事】JA夕張市(北海道)新組合長に豊田英幸氏(4月18日)2025年4月21日
-
食農教育補助教材を市内小学校へ贈呈 JA鶴岡2025年4月21日
-
農機・自動車大展示会盛況 JAたまな2025年4月21日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」おかやま和牛の限定焼肉メニューは「真夏星」 JAタウン2025年4月21日
-
「かわさき農業フェスタ」「川崎市畜産まつり」同時開催 JAセレサ川崎2025年4月21日
-
【今川直人・農協の核心】農福連携(2)2025年4月21日