ドローンで白鷺の追い払い検証 茨城県つくば市で実施 JOGA2021年7月29日
株式会社JOGA(茨城県つくば市)は、茨城県つくば市内でドローンを用いた白鷺の追い払い検証実験を実施した。
実証実験では、スピーカーを搭載したドローンで「白鷺」の追い払いを試みた
つくば市内の雑木林では、白鷺が大量繁殖し、近隣ではフンによる悪臭の被害や車や建物の汚れの被害が発生。また不気味な鳴き声が一晩中鳴り響き、近隣住居に被害を及ぼしている。
鳥獣保護法では、"罪のない"野鳥を撃ってはいけないという大前提があり、巣を作るだけの鷺の駆除は難しく、繁殖中はヒナがたくさんいるため、この観点から駆除することができない。また、白鷺の1種である「チュウサギ」は準絶滅危惧種のため駆除は難しい。こうした状況から「駆除」ではなく「追い払い」の実現が求められている。
検証実験では、鳥類の嫌がる音の発生するスピーカーとレーザーをドローンに搭載し、白鷺が繁殖している雑木林に向けて音声と光点を発生させることにより白鷺の追い払いを試みた。その結果、ドローンに搭載されたスピーカーから音を発生させると、特定のドローン飛行ルートと、特定のスピーカーの音が発生する際に複数の白鷺が飛び立つ様子を確認。ドローンのプロペラ音、ドローン自体の接近、スピーカー音の全ての要素が複合的に効果を発揮し、白鷺が退避したと考えられる。
また、2回目のレーザーによる検証では、雑木林の木々などに光が当たると、外敵を察したかのような動きを見せる事も検証で確認。白鷺の追い払いに最適なドローンの高度や飛行ルート、スピーカー音量や音の種類、光の角度や光度を同検証結果から導き出すことができた。
今後は、ドローンとスピーカー、ドローンとレーザー光機材に更なる改良を加え、さらに効果的な白鷺対策ドローンの開発を進めていく。つくば市環境保全課は、「被害を受けている近隣市民の声に応えるためその手法に頭を抱えていた。ドローンによる新たな対策措置や検証に期待する」とコメントしている。
つくば市内の雑木林に白鷺が大量繁殖
重要な記事
最新の記事
-
地方みらい共創研究会を設置 農水省2024年12月26日
-
紅葉期のインバウンド、過去最高 旅館・ホテルの業績もV字回復 米需要押し上げ要因にも2024年12月26日
-
キャベツ、レタス、はくさい 「野菜の高値、年明けも」と農水省 12月の低温も影響2024年12月26日
-
米農家の「時給」、23年は97円 農水省・農業経営統計調査から試算 深刻な実態続く2024年12月26日
-
耳開げ、正月、小正月【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第322回2024年12月26日
-
年末商戦の締めくくりは梅【花づくりの現場から 宇田明】第50回2024年12月26日
-
リジェネラティブ農業 テーラーメイド化軸に 「健全な土」から バイエルクロップサイエンス・大島美紀社長に聞く(1)2024年12月26日
-
リジェネラティブ農業 テーラーメイド化軸に 「健全な土」から バイエルクロップサイエンス・大島美紀社長に聞く(2)2024年12月26日
-
【役員人事】石原産業(2025年1月1日付)2024年12月26日
-
JA共済「全国小・中学生書道・交通安全ポスターコンクール」入賞者決定2024年12月26日
-
こども食堂やフードバンクに農畜産物 富山、三重、秋田のJA 地産地消促進で社会貢献、食育も2024年12月26日
-
「年末年始のなす消費拡大フェア」熊本・福岡の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年12月26日
-
2025国際協同組合年に賛同する個人・団体の名簿を公開 全国実行委員会2024年12月26日
-
グテーレス国連事務総長の国際協同組合年に向けたビデオメッセージを公開 全国実行委員会2024年12月26日
-
国際協同組合年全国実行委員会が代表・副代表の年始あいさつ動画を提供2024年12月26日
-
福島県産ブランド米「福,笑い」WEBショートフィルム「おじいちゃん篇」公開2024年12月26日
-
過去最多の出店数 知多半島農業マルシェ「にこもぐ」27日に開催 愛知県半田市2024年12月26日
-
2024年度研修No.14「日射比例式灌水システム作成実習」開催 千葉大学植物工場研究会2024年12月26日
-
「日本酒イベントカレンダー20254年1月版」発表 日本酒造組合中央会2024年12月26日
-
適用拡大情報 殺菌剤「ベルクート水和剤」 日本曹達2024年12月26日