世界の農業用潤滑油市場 2021~2027年の予測期間に3.8%で成長2021年8月26日
REPORT OCEANは8月18日、農業用潤滑油市場に関する最新レポートを発表した。
同レポートによると、世界の農業用潤滑油市場は、2021年から2027年の予測期間に、3.8%の年平均成長率(CAGR)で成長し、2027年には2,646億4877万米ドルに達すると予測している。
アジア太平洋地域は、農業機械の導入を促進するための政府の取り組みが活発で、農業用潤滑油市場を押し上げていることから、世界の農業用潤滑油市場で優位に立っている。また、農業における機械化と機械の使用の増加が市場を牽引しているが、合成およびバイオベースの潤滑剤のコスト高が市場を抑制している。
農業用潤滑油市場のセグメント
農業用潤滑油市場は、タイプ、原材料、用途、農業機器に基づいてセグメント化されている。セグメントの成長により、成長の特化したポケットや市場アプローチを分析することができるほか、主要な応用分野やターゲット市場の違いを明確にできる。
タイプ別では、エンジンオイル、グリース、油圧オイル、トランスオイル、クランクケースオイル、バー&チェーンオイル、その他に分類。2020年には、エンジンオイルセグメントが市場を支配した。これは、エンジンオイルが機器の有効性を高め、メンテナンスコストを削減し、さらに農業機械の燃費を向上させるため。
市場は、原材料の違いにより、石油系潤滑油とバイオ系潤滑油に分けられる。2020年には、石油系潤滑剤が市場を席巻した。石油系潤滑剤は、機器を錆びから守り、機械の消耗を抑える粘度特性を持っているため。
用途別では、エンジン、ギア&トランスミッション、油圧、グリスアップ、チェーン、インプルメント、その他に分類。2020年には、エンジンが農業機械の最大のスペアパーツであり、タイムリーな潤滑が必要であることから、エンジンが市場を支配している。
農業機械市場は、トラクター、ハーベスター、コーンピッカー、ベーラー、縁切り機、サーキュラースパイクハロー、石臼挽き機、肥料散布機、スラリータンカー、噴霧機、飼料混合機、サイレージ散布機、ストローブロワー、芝刈り機と芝刈り機調整機、乾草用テッダー、乾草用レーキ、ベールラッパー、ブドウ収穫機、その他に分類。2020年には、トラクターが市場を席巻した。これは、新しい機械は他の機械に比べて作物生産のために畑で多く使用されており、トラクターやハーベスター用の潤滑剤も多く製造されているため。
世界の農業用潤滑油市場の地域別展望
アジア太平洋地域のエンジンオイルのニーズは、中国などの新興国での農耕用自動車の増加によってもたらされている。中国が支配的なのは、人口の大部分が農作業に従事しているため。欧州では、ドイツが市場をリードしており、これは大規模な農業用潤滑油メーカーが市場で商品を販売していることに加え、バイオベースの製品に対する意識が高まっているため。欧州地域の農業用潤滑油におけるエンジンオイルを牽引している。農業分野での自動化が進み、その用途に合わせた新しい&独創的な製品が開発されているため、北米では米国が市場を独占している。
同レポートで取り上げられている主な企業は、Royal Dutch Shell plc、BP p.l.c.、Chevron Corporation、Exxon Mobil Corporation、Eni S.p.A, FUCHS、LUKOIL、Valvoline LLC、Total、Phillips 66、Repsol、Morris Lubricants、LUBRITA EUROPE B.V、CONDAT、Dyade Lubricants、UNIL、The Bahrain Petroleum Company B.S.C.、KLONDIKE Lubricants Corporation、Cougar Lubricants International Ltd、Gulf Oil Internationalなど。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(139)-改正食料・農業・農村基本法(25)-2025年4月26日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(56)【防除学習帖】第295回2025年4月26日
-
農薬の正しい使い方(29)【今さら聞けない営農情報】第295回2025年4月26日
-
1人当たり精米消費、3月は微減 家庭内消費堅調も「中食」減少 米穀機構2025年4月25日
-
【JA人事】JAサロマ(北海道)櫛部文治組合長を再任(4月18日)2025年4月25日
-
静岡県菊川市でビオトープ「クミカ レフュジア菊川」の落成式開く 里山再生で希少動植物の"待避地"へ クミアイ化学工業2025年4月25日
-
25年産コシヒカリ 概算金で最低保証「2.2万円」 JA福井県2025年4月25日
-
(432)認証制度のとらえ方【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月25日
-
【'25新組合長に聞く】JA新ひたち野(茨城) 矢口博之氏(4/19就任) 「小美玉の恵み」ブランドに2025年4月25日
-
水稲栽培で鶏ふん堆肥を有効活用 4年前を迎えた広島大学との共同研究 JA全農ひろしま2025年4月25日
-
長野県産食材にこだわった焼肉店「和牛焼肉信州そだち」新規オープン JA全農2025年4月25日
-
【JA人事】JA中札内村(北海道)島次良己組合長を再任(4月10日)2025年4月25日
-
【JA人事】JA摩周湖(北海道)川口覚組合長を再任(4月24日)2025年4月25日
-
第41回「JA共済マルシェ」を開催 全国各地の旬の農産物・加工品が大集合、「農福連携」応援も JA共済連2025年4月25日
-
【JA人事】JAようてい(北海道)金子辰四郎組合長を新任(4月11日)2025年4月25日
-
宇城市の子どもたちへ地元農産物を贈呈 JA熊本うき園芸部会が学校給食に提供2025年4月25日
-
静岡の茶産業拡大へ 抹茶栽培農地における営農型太陽光発電所を共同開発 JA三井リース2025年4月25日
-
静岡・三島で町ぐるみの「きのこマルシェ」長谷川きのこ園で開催 JAふじ伊豆2025年4月25日
-
システム障害が暫定復旧 農林中金2025年4月25日
-
神奈川県のスタートアップAgnaviへ出資 AgVenture Lab2025年4月25日