高性能気象IoTセンサー「ソラテナ」法人サービスに新機能 ウェザーニューズ2021年10月25日
ウェザーニューズは、Society 5.0の実現に向けて、気象データと最新技術の活用によって企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進。ビジネス課題を解決するWxTech(ウェザーテック)の一つとして法人向けに販売している、高性能気象IoT センサー「ソラテナ」のサービスに新機能を追加した。
実際に農場に設置されている「ソラテナ」(左)、スタッフが観測データを確認する様子
「ソラテナ」は、気温・風速・雨量など全8要素を1分毎に観測できる高性能な気象観測機。小型で設置しやすく、電源を入れるだけで観測できる。観測データは専用ウェブサイトからリアルタイムに確認したり、過去データを分析に活用することもできる。また、クラウド上に保存された観測データをAPI などで提供し、企業のシステムに組み込むことも可能。
「ソラテナ」は、2020 年9月の販売開始から1 年間で10以上の市場で導入。農業では作物の生育管理に必要なピンポイントな畑の状況把握に使われている。今回、株式会社あぐり翔之屋からの九条ねぎの生育データと積算雨量などの観測データを組み合わせてより高度に分析し、根腐れなどのダメージを防ぎたいという声をきっかけに専用ウェブサイトをバージョンアップ。日毎の観測データのグラフ表示やダウンロードに対応した。過去の日最高や日最低気温なども把握できるため、過去データの振り返りに便利。また、1kmメッシュで設置場所周辺の天気予報も確認できるようになった。
あぐり翔之屋は、質の高い九条ねぎの安定供給に「ソラテナ」を活用。九条ねぎは、他のねぎに比べて強風に弱く、トンネルと呼ばれるビニール製の覆いを装着することで、風のダメージを防いでいる。風速8m/s以上になるとトンネルが飛ばされる事態が多発するため、台風の接近時に事務所から「ソラテナ」の風速のデータを確認している。同社の森上翔太代表は「ソラテナで最大瞬間風速のグラフをチェックできるようになったことで、トンネルが飛ばされたり、作物がダメージを受けたりする前に、適切な対策を立てられるようになった。異常気象が常態化している昨今は、安定供給を継続するためにもデータに基づく農作業が必要不可欠」と話している。
また、あぐり翔之屋では生育状況と観測データを組み合わせた分析にも「ソラテナ」を活用。積算雨量の観測データをもとに、根腐れのリスクが高まる雨量を分析し、次に大雨が降り続いた時には、根腐れを防ぐ酸素供給剤を散布するタイミングの目安にしたい、というニーズを受けて今回のバージョンアップが進められた。
今後「ソラテナ」は、屋外カメラを付属して監視できるサービスを追加。また、設置企業専用で観測データを反映した高精度な天気予報を提供する。
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