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影のない光にあふれるハウスを実現 タキロンシーアイの散乱光フィルム「カゲナシ5SS」2021年10月27日

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高品質な農業用資材を通じて、作物の栽培に適した最適な環境を提供しているタキロンシーアイ(株)は、透明フィルムと同等の全光線透過率を保ちながら、業界トップクラスの散乱光率を実現した農PO「カゲナシ5」「カゲナシ5SS」を製造・販売するとともに、生産者の高齢化や気象変動など厳しさを増している農業界のニーズに応えるべく、先端技術を取り入れた製品開発に力を入れている。

各農POフィルムの散乱光各農POフィルムの散乱光

◇新光学技術開発で光の散乱性をさらに向上

同社の散乱光型農POフィルムは、国内唯一の5層構造を活かした設計により、全光線透過率を透明タイプ農POと同等に維持しながらも散乱光量を大幅に増やし、光を様々な角度に乱反射させることができるフィルムである。

ハウス内に入る光が散乱光になることで、
(1)葉や果実に光が集中することを防ぎ、ヤケの抑制や均一な色づきになる。
(2)ハウスの隅や連棟ハウスの谷部のように光が当たりにくい場所にまで光を届けることができる。
(3)ハウス内で作業する作業者の暑さ軽減になる。
(4)ハウスの屋根や天窓に溜まった水がレンズとなって起こる火災(収れん火災)や内張りフィルムの融着を抑える。
といった様々な効果が期待できる。

同社は散乱光タイプの農POフィルムとして「カゲナシ5」を業界にさきがけ2009年に販売開始し、多くのユーザーから高い評価を得てきている。

それ以降、散乱光フィルムが市場で認知されるようになり、近年はさらに品質や性能向上といった要望が高まってきている。そうしたニーズに応え同社は、「カゲナシ5」のノウハウを活かしつつ、ヤケ防止や影を少なくする散乱光の効果をさらに向上させるために、新しく光学技術を開発し光の散乱性を飛躍的に高めた「カゲナシ5SS」を上市した。

「カゲナシ5SS」は耐久性にも優れた長期展張可能な農POであり、フィルムを劣化させる酸性農薬を付着させたのち、5年相当の促進耐候性試験を行った場合でも強度が試験前の70%を維持しているという結果が出ている。

光の散乱性光の散乱性

◇スマート農業を支えさらに高機能化めざす

農業を取り巻く環境は生産者の高齢化や気象変動など厳しさは増しているが、一方ではスマート農業を始め、技術革新による新しい農業も動き始めている。

散乱光フィルムはスマート農業をすすめていく環境制御技術を取り入れたハウスでも、急激な温度変化を抑え、均一な光環境を実現し、均一な品質の農産物を生産するうえで有効だと評価され採用されるケースが増えてきているが、今後もこうした傾向は増えていくものと考えられる。

ハウス用フィルムに関しては、作物の生育とリンクさせ、光や温度を最適にコントロールできるものなど、さらなる高機能化が望まれている。同社では散乱光フィルムにさらに改良を重ねることで、生産者の要望に応えられる性能を目指している。

また昨今の環境意識の高まりにも対応し、使用後の廃棄量を削減できる長期耐久性やリサイクル性の高い素材を利用した製品を開発することがSDGsの達成と考えている。

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