【年頭あいさつ2022】冨安司郎 農業機械公正取引協議会 会長2022年1月3日
![5【織田校正済】農機公正取引協 冨安社長本文.jpg](https://www.jacom.or.jp/shizai/images/a567b402baef5f6cd50de45fc9a093f9.jpg)
農業機械公正取引協議会会長
明けましておめでとうございます。謹んで新春の御祝詞を申し上げます。
昨年の日本経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、緊急事態宣言の発出や蔓延防止措置を受けた経済活動の自粛等厳しい状況が続きました。10月に緊急事態宣言が解除されて以後は感染状況も急激に改善し、経済活動の各種の制約緩和を受けて平常に戻ることを期待しておりますが、まだまだ変異株の流行等予断を許されない状況であり、原油価格の高騰に起因する資材価格上昇やサプライチェーンの混乱など厳しい局面が続きました。
農業におきましても、業務用米・畑作物の需要減、外国人材の入国制限などによる農作業の停滞等、水田から園芸に至るまで農業経営に与える影響は甚大なものがありましたし、当農機業界に置きましても経営継続補助金等による需要喚起があった一方で、展示会の開催が制約を受けるなど苦しい状況に置かれております。
さて、当協議会が運用する「公正競争規約」は、「景品表示法」に基づく農業機械の取引における「景品提供」及び「表示」に関する業界のルールです。特に「表示」につきましては、ウェブ上の表示や口頭での説明を含め、お客さまに提示する情報すべてがルールの対象に該当するといえます。近年では、ICT農業や農業データの活用等の新たなジャンルの商品も続々と誕生しており、こういった新しい技術の説明においてもなおさら適正な表示を行うことが求められます。適正な表示は、不当な誘引を防止し、農業者の自主的・合理的選択のためであり、事業者間の公正な競争を確保することにもつながります。
コロナ禍により身近なところで食料を供給する農業の役割が再認識されるものと確信しておりますし、その農業は国の礎であり、生産財を供給しております我々の業界の果たすべき役割も不変であります。このような時にこそ、公正競争規約の下に公正な取引を一層推進し、業界の活性化を図るべく努力をして行かなければなりません。皆様方のご協力方よろしくお願い申し上げます。
一方、農業機械公正取引協議会としては昨年12月に全国会議をWebも併用することで約2年ぶりに無事開催することができました。厳しい冬を越えて芽吹き始め、新しい成長の礎となるという「壬寅」にあたり、本年こそはコロナ禍が収束し通常の活動が取り戻せるよう期待しているところです。
新しい年が皆様方にとってより佳き年となり、更なるご発展を祈念申し上げ、年頭のご挨拶とさせていただきます。
以上
(井関農機(株)代表取締役社長執行役員)
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