窒素肥料の市場規模 2021年~2028年にCAGR5.2%で成長を予測2022年1月19日
グローバルインフォメーションは1月14日、市場調査レポート「窒素肥料の世界市場:製品別(尿素、メチレン尿素、硝酸アンモニウム)、アプリケーション別(穀草類・穀物、油糧種子・豆類)、地域別、セグメント別予測、2021年~2028年」(Grand View Research, Inc.)の販売を開始した。
窒素肥料の市場規模は、2020年に549億米ドルに達し、同レポートによると、2021年から2028年にかけて年平均成長率(CAGR)5.2%で成長すると予測。これは、世界中で商業的農業の人気が高まっていることに起因する。農業分野では、食用作物に適切な栄養を与えて収穫量を増やすために、窒素肥料の需要が増加している。
果物、野菜、穀物、綿花などの農作物は、窒素肥料の主な用途分野。農作物の生産レベルは気候の変化に大きく影響され、季節ごとに農作物の需要と供給が変化していく。肥料は、農作物の成長を促進するため、農作業で使われる重要な成分で、世界で栽培されている作物の大半は肥料を使用している。
窒素は、植物の成長に必要な栄養素の一つで、大気中にも存在するが、大気から吸収できる植物は限られるため、窒素肥料の形で合成して植物に供給。窒素肥料には、尿素、アンモニア、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムカルシウムなどがあり、栄養価の割合もさまざま。世界各国では、尿素、アンモニア、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウムカルシウムなどが販売されており、食感を良くし、植物の成長を調整して収穫量を増やすのに有効となる。
窒素肥料の製造には、窒素と水素が主な原料。窒素は肥料の主成分で、植物が太陽光を利用して食物を生産するための光合成プロセスにおいて重要な役割を果たすことから、大量に必要とする。また、植物の生理機能のほとんどすべてに必要な栄養素で、不足すると植物の生育が悪くなったり、葉が黄色くなったする。一方、肥料に含まれる窒素が過剰になると、植物の成長が過剰になり、開花や結実が阻害される事がある。
新興国では、農業生産における窒素肥料の重要性が認識されており、中国、インド、ウガンダ、ルワンダなどの発展途上国の農家は、化学物質の使用に関する正確な知識を持っている。また、現地の企業は、技術や作物に必要な栄養素に関する販売サービスを行っており、肥料の過剰使用による害や、正しい保管・廃棄方法についての正しい知識を発信している。
世界各地の様々な機関が、農業生産に有益な製品の使用に関する認識を広めるために活動。IFDC(International Fertilizer Development Center)やGACSA(Global Alliance for Climate-Smart Agriculture)などがその例で、こうした取り組みにより、窒素肥料の世界的な消費量は増加している。
重要な記事
最新の記事
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日
-
【注意報】過去10年間で最多誘殺 水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年7月18日
-
【注意報】平年の4倍 水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年7月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「財務省経済産業局農業課」て何?2024年7月18日
-
1970年代の農村社会の異質化の進展と農業【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第299回2024年7月18日