食領域の社会課題の解決へ アグリテックと代替シーフード開発の2社に投資 FutureFoodFund2022年3月3日
食品のサブスクリプションサービスを提供するオイシックス・ラ・大地が投資子会社Future Food Fund株式会社を通じて運営するCVCファンド「Future Food Fund」は、自動野菜収穫ロボットの開発・サービスを提供するinaho株式会社(神奈川県鎌倉市)と、プラントベースの代替まぐろを開発するImpact Food Inc.(米国カリフォルニア州)の2社に新規投資を実行した。この投資により、Future Food Fundの累計投資総額は約9億円、投資先は15社となった。
同社は、2016年10月に日本初となるフードテック関連への投資・提携を行う専門に行う投資部門「Food Tech Fund」を自社内に立ち上げ、これまでにアグリテック、国産農産物の海外への販路開拓など、食分野の新たな価値創造に取り組む6社への出資および事業提携を行っている。その後、2019年10月にCVCファンドとして設立した「Future Food Fund」では、さらに取り組みを発展し、LPとして参加する事業会社14社のプラットフォームを最大限に活用。幅広く支援を行うことで、スタートアップの持つ新技術や新サービスをより早く実用化・事業化していくことを目指し活動を進めている。
新規投資先のInahoは、持続可能な農業を実現するために、AIを搭載したコネクテッドな自動野菜収穫ロボットを日本とEUで展開するスタートアップ。新しいロボット産業の発展のモデルとして「第9回ロボット大賞」農林水産大臣賞を受賞するなど、AIロボティクス技術の事業化に強みがある。一方、Impact Food Inc. はプラントシーフードを開発しているスタートアップ。フードサイエンスの知識を活かして代替マグロ商品の開発を皮切りに、多様な代替海鮮類を開発。サスティナブルでヘルシーな植物由来の海鮮類の食品開発を通じ、乱獲、海洋汚染による食料不安、たんぱく質危機などの世界中で直面している社会課題解決の実現を目指し、SDGsへの貢献を企業理念の大事な柱の一つとしている。
投資を行った Future Food Fund代表取締役の松本浩平氏は「inaho株式会社とは、オイシックス・ラ・大地の取引先農家や農業事業を展開するLPへの導入を促進し、農家さんの抱える課題解決に貢献したい。また、Impact Food Inc.とは、LPネットワークを活用して輸入・販売を推進し、日本国内におけるマーケットの創出を図りたい。このような協業や支援活動を通じて、彼らの技術がいち早く社会実装されると共に、スタートアップの持つ画期的な技術を成長させるエコシステム構築を進めていく」とコメントしている。
重要な記事
最新の記事
-
(393)2100年の世界【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年7月19日
-
【'24新組合長に聞く】JA鹿児島きもつき(鹿児島) 中野正治組合長 「10年ビジョン」へ挑戦(5/30就任)2024年7月19日
-
冷蔵庫が故障で反省【消費者の目・花ちゃん】2024年7月19日
-
農業用ドローン「Nile-JZ」背の高いとうもろこしへの防除も可能に ナイルワークス2024年7月19日
-
全国道の駅グランプリ2024 1位は宮城県「あ・ら・伊達な道の駅」が獲得 じゃらん2024年7月19日
-
泉大津市と旭川市が農業連携 全国初「オーガニックビレッジ宣言」2024年7月19日
-
生産者と施工会社をつなぐプラットフォーム「MEGADERU」リリース タカミヤ2024年7月19日
-
水稲の葉が対象のDNA検査 期間限定特別価格で提供 ビジョンバイオ2024年7月19日
-
肩掛けせず押すだけで草刈り「キャリー式草刈機」販売開始 工進2024年7月19日
-
サラダクラブ三原工場 太陽光パネルの稼働を開始2024年7月19日
-
「産直アウル」旬の桃特集 生産者が丹精込めて育てた桃が勢揃い2024年7月19日
-
「国産ももフェア」直営飲食7店舗で25日から開催 JA全農2024年7月19日
-
「くまもと夏野菜フェア」熊本・博多の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年7月19日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(1)地域住民とともに資源循環 生ごみで発電、液肥化2024年7月18日
-
【現地ルポ】福岡・JAみなみ筑後(2)大坪康志組合長に聞く 「農業元気に」モットー2024年7月18日
-
【注意報】野菜・花き類にオオタバコガ 栽培地域全域で多発のおそれ 既に食害被害の作物も 群馬県2024年7月18日
-
【注意報】過去10年間で最多誘殺 水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年7月18日
-
【注意報】平年の4倍 水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2024年7月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「財務省経済産業局農業課」て何?2024年7月18日
-
1970年代の農村社会の異質化の進展と農業【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第299回2024年7月18日